沖縄本島の北部に位置する「伊是名(いぜな)島」。2013年から始まった「定住促進事業」のひとつとして、村に残る古民家の修復・復元を進めている。ここに東京から移住した家族を前回紹介したが、そもそも、これはどんなプロジェクトなのか、役場にその目的や成果をうかがった。 古民家修復・復元の話は、島のおじい、おばあから始まった 「瓦の重みで屋根がダメになってきている。もう1年も持たないよ。小さいころから見てきた家が朽ちていくのは、しのびない」。そんな話が伊是名村役場・上地史修さんの元に届いた。上地さん自身も那覇市から伊是名島に移って20年以上になる。「確かに引越してきたときと比べると、集落の風景は変わりましたね。民家も壊され空き地も増え、役場としても危機感を持っていました」 伊是名島は約1600人の小さな島だ。1時間もあれば、車で島中を見て回れる。島には5つの集落があり、集落ごとに碁盤の目のように住