<サイバー・電子技術に頼った指揮命令システムや測位・探知システムが失われると、急速に戦闘は第二次世界大戦のレベルに戻っていくかもしれない> 「今夜でも戦う用意ができている(ready to fight tonight)」は、米国太平洋軍のハリー・ハリス司令官がよく使うフレーズである。北朝鮮をめぐる米朝間の緊張の高まりは、東アジアでの戦闘を現実味のあるものにしている。 しかし、もし戦闘が起きるとすれば、それは新しいものであると同時に、古いものに立ち戻る可能性もある。 ハリス司令官はかねてからクロスドメイン攻撃の可能性を指摘している。従来の陸、海、空という三つの作戦領域に加えて、第四の作戦領域が宇宙、第五の作戦領域がサイバースペースであることはすでに広く知られている。それに加えて未来の戦争はクロスドメイン(領域横断)になる。つまり、陸軍対陸軍、海軍対海軍、空軍対空軍という戦いはもはや成り立たな