ピンクの雪に科学者たちが焦るのはなぜ?2016.07.02 12:307,321 Rina Fukazu ちいさな生き物の大きな存在感…。 産業事故が起きたわけでも、妖精たちのイタズラでもなく、自然な現象として見られるピンク色の雪。じつは雪に住む小さな赤い藻類が原因で、氷河を早く溶かして温暖化を加速させる可能性がNature Communicationsに掲載された研究で明らかになりました。 これまで科学者たちのあいだで過小評価されてきた赤い藻類は、グリーンランドや南極大陸から、アイスランドやヨーロッパのアルプスまで世界中の極地や高山で見つかっています。 新たな研究では、汎ヨーロッパの21にわたる氷河を対象に調査が行なわれました。赤い藻類が雪解けを早めるのは、「アルベド効果」として知られる気候プロセスが関連しています。アルベドとは、雪や氷が太陽の光を反射すること。 一般的に、氷河が太陽光を