「大酒飲みでハスキーボイスの人」の声を「酒焼けした声」なんて言うことがある。 たとえば、最近、テレビでの活躍を増やしている、酒とパチンコをこよなく愛する女芸人・椿鬼奴などもその一人だが、そもそも実際に「酒焼け」ってあるのだろうか。 自分自身、飲み会の後などによくガラガラ声になることがあり、喋りすぎを反省すること、しばしば。 これって「酒焼け」だろうか。そもそもどんなメカニズムなのか。 ヴォイス・ティーチャー(音痴矯正)で日本声楽発声学会会員、『「裏声」のエロス』(集英社新書)著者の高牧康さんに聞いた。 「『酒焼け』に含まれる『焼け』という言葉は、日焼け、胸焼けにも用いられるように、それらが原因となり、また、その部位が変化を生じて健全でなくなることを言います。 日焼けは、皮膚が持つメラニンによる保護能力を超えた日射を浴びたことによって起こる熱傷であり、胸焼けは、胃酸が上方に逆流し、食道をただ