【バンコク=若山樹一郎】記録的な大洪水が続くタイで、動物園などで飼育されていたワニが逃げ出す騒ぎが相次ぎ、園や行政当局が懸賞金をかけて捕獲を呼びかける事態となっている。 地元紙の報道によると、被害が深刻な中部アユタヤの動物園で10月上旬、数十匹のワニが増水により園外へ流された。園では「ワニは人工飼育のためおとなしく危害は加えない」と説明したが、付近の住民の間には不安が拡大。園や当局は日本円にして1匹あたり約2500~9000円の懸賞金をかけて捕獲を呼びかけた。 9月には東部の観光地パタヤのワニ園から、体長2~4メートルのワニが逃げた。同園で飼育していた約2900匹の一部で、9月末までに29匹を捕獲し園に戻した。