生まれて初めて、「技術本」というものを書いた。とはいっても、書店に並ぶ商業出版の本ではなく、自身で執筆・製本し販売する「同人誌」だ。 記者は日々、IT系のニュースを書いている身ではあるが、基本的には人の話を伝える立場であって、記者自身の内側にある知見を発信しているわけではない。 一方、最近は技術系の同人誌即売会が盛り上がりを見せている。そうした即売会に一般参加者する中で、「自分も何か技術系のことを本にまとめてみたい」という思いを持ち始めていた。 とはいっても、記者は本を執筆しているエンジニアの方々のように、トレンドの技術を理解して普段から手を動かすようなことはしていない。 「そんな自分でも、本を書けるのだろうか」──そのように迷う中、あるイベントとの出合いが本を書き始めるきっかけとなった。 以下は、そんな記者が実際に本を書いてイベントで頒布するまでの体験記だ。記者は、本を執筆したことで何を