今回は、このビールやワインを使って牛肉を柔らかくしいきます。 これは、食肉のPHは5.6~6.0付近であり、肉のタンパク質の等電点でありますのでこのまま加熱した場合、タンパク質同士が結合して緻密な構造をとるため、肉がしまり、肉汁が流出しやすくなります。 そこでPHを酸性側に、あるいは、アルカリ側に調整するとジューシーになります。 この原理を利用したのが、肉をワインやビール、マリネ液に漬けた後に加熱調理すると、肉が風味よく柔らかく仕上がります。 この下処理は筋肉内プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)の活性化作用も加わることになります。 食塩の添加はタンパク質の結合をゆるめ、間隙を作り、ジューシーさをもたらします。また、筋繊維が太く風味のある牛肉は、加熱直前に振り塩をすると食味が良くなります。 豚肉や鶏肉は塩と香辛料をして5~10分置き、浸透圧の作用で特有の臭みを除きます。加熱すると保水性がよく