昨今、ニュースを見ているとユダヤ人とアラブ人の平和的な共存など無理なのではないか、という気持ちになっても仕方がないように思えます。双方の溝は深まるばかりですが、そうした中でも希望を捨てない大人たちが子どもを通わせる「共存の学校」がイスラエルにあります。 イスラエルという国がユダヤ人ばかりではない、ということは案外知られていないように思います。イスラエルが建国したとき、元々住んでいたアラブ人のうち、ふるさとを追われた人たちはパレスチナ難民となりましたが、中にはとどまった人たちもいます。 数年前、イスラエルの大統領は演説の中でこう述べました。「イスラエルの小学1年生のクラスの割合を見てみると、38%が世俗的なユダヤ教徒。15%が宗教的なユダヤ教徒。そしてアラブ人と超正統派のユダヤ教徒がそれぞれ4分の1くらいだ」 イスラエルでは現在、ユダヤ人とアラブ人の割合は75%と25%です。しかし、大統領の