第二種永久機関の話をする上で、水飲み鳥の話題は欠かせないでしょう。 水飲み鳥とは、写真のようなおもちゃです。 不思議なのは、水飲み鳥が電池でもゼンマイでもなく、気温の力だけで動いていることです。 もし気温の力だけで動いているのであれば、気温は無尽蔵にあるのだから、これは永久機関なのではないでしょうか。 水飲み鳥をたくさん、百個も千個も並べて動かして、その力でもって発電すれば、エネルギー問題は一挙に解決するのではないでしょうか。 残念ながら、水飲み鳥は永久機関ではありません。 水飲み鳥の原動力は何か、ということを端的に示せば下の図のようになります。 図の左側の区画には、コップに入った水が置いてあります。 右側の区画は乾いています。 中央の仕切り板は、空気は自由に通すが水は通さない特殊な板です。 もしこんな装置を作ったら、中央の板は水が空気中に散らばろうとする力で、右側に押されることでしょう。