京都地裁はその男を「反社会性パーソナリティー障害」と認定した。京都府長岡京市で平成22年5月、失踪(しっそう)した妻=当時(38)=の両親を刺殺したとして、殺人罪に問われた韓国籍の元不動産業、李敏男被告(55)。被害者が録音していた犯行時の音声データも証拠採用された法廷では、1年以上にわたって妻とその家族を執拗(しつよう)に脅し続けたすえ、崩壊に追い込んだ男の「歪(ゆが)んだ人格」が次々と明らかになった。地裁は、求刑通り無期懲役を言い渡したが、その内容は「命尽きるまで刑務所内で贖罪(しょくざい)の日々を送らせるべき」という事実上の“終身刑”だった。動かぬ証拠 「一気刺しやぞ、コラ」 「なんでこんなにいじめるの、わしらを」 「やめて、お父さん死ぬやん」「お願いやからやめて」-。 公判では、殺害される間、李被告の義父母が録音していた約10分間に及ぶ音声データが検察側の証拠として採用され、裁判