(この文章は拙訳書 ワラット・インタサラ著『カラバオの足跡を追いかけて』の翻訳者序文として書かれたものです。) カラバオの足跡を追いかけて 作者:ワラット インタサラ発売日: 2020/12/28メディア: Kindle版 どこから、そしていつから話せばいいんでしょうか? とりあえず僕がカラバオの音楽と出会った経緯などは書かないことにしました。そんな事書いてたらとてつもなく長くなってしまうし、それよりも大事なことがあるので書いてる余裕などないのです。 2002年のことです。ウォラポッ・パンポンがわざわざプラプラデーンまでやって来ました。 そんな事言われても読者の皆様には誰だそれ? でしょうが、彼は首相からアイドルまで幅広くのインタビューを担当してきた日本で言えば吉田豪みたいに著名なインタビュアーなのです。吉田豪よりはいささかメインカルチャー寄りですが。 その乱暴にたとえるとタイの吉田豪的な