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2008年1月10日のブックマーク (4件)

  • 第2回「竜」と「龍」 | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム

    旧字の「龍」が人名用漢字なのは、かなり有名な話です。新字の「竜」も、旧字の「龍」も、どちらも子供の名づけに使うことができます。ただし、旧字の「龍」の左上1画目は、横向きに「一」を書くのが、人名用漢字としては正しいのです。パソコンなどで表示される「龍」と、微妙に字体が違っています。どうしてこんなことになってしまったのでしょう。その原因は、昭和26年に内閣告示された人名用漢字別表にあるのです。 当用漢字表だけでは子供の名づけに足りない、という国民の声を受けて、昭和26年5月14日、国語審議会は人名漢字に関する建議を発表しました。この建議は、子供の名づけに使える漢字として新たに92字を追加すべきだ、というもので、この92字の中に「龍」も含まれていました。ただし、この建議は手書きのガリ版刷りで、そこでの「龍」の1画目は、むしろ「丶」に近いものでした。 文部省は翌週5月22日、人名漢字に関する建議の

    第2回「竜」と「龍」 | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム
  • JIS漢字の嗤

    一 JIS X 0213:2000(通称「2000JIS」)は、1面51区48点で「嗤」という字体――話の都合上より正確を期すならば図1の字形で示される字体――を符号化すると定めています。 実はこの字体、JIS X 0208:1997(通称「97JIS」)によると、当該規格の第一次規格(通称「78JIS」)の第一刷において図2のような字形で示されていたものが、1978年11月刊行の正誤表によって図1の形のものに変更されているところのものです。 97JISの規格票に参考として掲げられている附属書7「区点位置詳説」2.72が“(1面)51区48点の「所期の字体」は「情報処理学会コードに見える(引用者注:図1の字形)」だ”としているその字体は、《図1と図2のどちらの字形で出現しても通用するような字》ではなく、《図1でのみ通用し図2では通用しないような字》なのでしょうか。 このような事情を探る気に

  • 表外漢字字体表のヒゲ政策がダメな理由 - 帰ってきた💫Unicode刑事〔デカ〕リターンズ

    明朝体の筆押さえ(ヒゲ)には、「分」や「公」などの上部の「八」に付くものと「父」や「延」などの右払いに付くものがある。 以下、便宜的に前者を「ハチヒゲ」、後者を「チチヒゲ」と呼ぶ。図は写研の蘭明朝、ヒゲありモード。 多くの書体あるいはシステムは、「常用漢字(と以前からの人名用漢字)なしなし、表外字ありあり」というルールを採用している。写研の石井明朝・蘭明朝のヒゲなしモード、大日の秀英明朝、凸版の凸版明朝など。ヒラギノ明朝や小塚明朝もこのグループである(下図はヒラギノ明朝W3)。 これに対して、写研のヒゲありモードは、「常用漢字ありあり、表外字ありあり」。 また、モリサワのリュウミンの場合、「常用漢字ハチヒゲありチチヒゲなし、表外字ありあり」である(下図はリュウミンR)。 ヒゲのつけ方に関しては、このようにいくつかの流儀が存在するが、それぞれに思想があるのだと思う。たとえばリュウミンの

    表外漢字字体表のヒゲ政策がダメな理由 - 帰ってきた💫Unicode刑事〔デカ〕リターンズ
  • その1:筆押さえの有無について (明朝体・考)

    まず最初に「筆押さえ」を取り上げる。 表外漢字字体表の例字字形では,平成明朝体にあった筆押さえがすべて取り去られた。表外漢字1,022字の中から,オリジナルの平成明朝に筆押さえがある文字と表外漢字字体表の文字を並べて比較してみよう(下図)。 筆押さえの有無については常用漢字表でデザイン差と明記しており,表外漢字表においても常用漢字表の考え方を基的に踏襲して同様の解釈をしている。表外漢字字体表(印刷標準字体)は字体を規定したものであるから,デザイン差レベルの字形変更の意味があるとは思えない。 とくに表外漢字字体表制定にあたっては文化庁の『明朝体活字一覧』を参照しているのであるが,ここに収載された活字でしかるべき箇所に筆押さえがない文字はほとんどないはずだ。それにも関わらず恣意的に筆押さえを排除した。なぜであろうか。かなり想像を逞しくしてみたものの真意は謎である。むしろ他の方針との矛盾