ここはすべての夜明けまえ 作者:間宮 改衣早川書房Amazonこの『ここはすべての夜明けまえ』は、第11回ハヤカワSFコンテストの特別賞を受賞したSF中篇(もしくは短めの長篇といえるかぐらい)だ。特別賞は長さが短めだったり一点突破の魅力があったりで受賞する作品が多いが(たとえば過去事例で代表的なのといえば草野原々の「最後にして最初のアイドル」など)、本作も「刺さる人にはこれ以上なく深く刺さる」、2100年代を舞台にした、問題まみれの家族の物語だ。 とある理由からひらがなだらけの文章で物語が始まるので面食らうのだが、設定開示の順番は心地よく、すぐに作中世界へと入り込んでいくことができる。単行本になる前からゲラが配られたりSFマガジンに全文掲載されたりしていたのでエモいエモいと評判だけは聞いていたのだけど、実際に読んでみたらたしかにこれはエモーショナルな物語だ。しかし、ただ感動させよう、感動さ
次へ:前へ:目次 『1984年』 Nineteen Eighty Four (1949) ジョージ・オーウェル 山形浩生 訳 (hiyori13@alum.mit.edu) 2023年11月 第 I 部 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章 第7章 第8章 第 II 部 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章 第7章 第8章 第9章 第 III 部 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章 補遺:ニュースピークの原理 訳者あとがき その他フォーマット LaTeX版:https://genpaku.org/1984/1984_jp.tex (0.8MB) pdf版:https://genpaku.org/1984/1984_jp.pdf (1.6MB) MS-Word版:https://genpaku.org/1984/1984
「VS Code Meetup」は、強力かつ軽量なオープンソースのコードエディター「Visual Studio Code」のミートアップです。今年もVS Code Meetup 主催の年次カンファレンス、「VS Code Conference Japan 2021」が開催されました。招待講演では、SF作家の藤井太洋氏が登壇。VS Codeで執筆を支援する機能拡張「novel-writer」の制作について発表しました。 『Hello, World!』で吉川英治文学新人賞を受賞したSF作家 藤井:お時間いただきまして、ありがとうございます。本日、「Visual Studio Codeで小説を書く」というセッションを持たせていただく、SF作家の藤井太洋です。それでは、プレゼンテーションを進めます。 まず簡単な自己紹介から。私は、2012年に『Gene Mapper』というサイバーパンク小説をセル
しばらく経ってもこの画面に変化がない場合は、Javascript を on にして再度読み込んで下さい。
さて、貼るものは貼ったのであとは好きに書く! ネタバレはないので安心してお読みください。一応、ゲームライターマガジンの今月のテーマ【ゲームのなかで旅行に行こう】にちなんでいます。 太陽爆発までの22分を繰り返す、オープンワールド宇宙アドベンチャー ゲーム内容についてあらためて説明すると、「太陽系消滅までの22分間を繰り返しながら、宇宙を隅々まで探索しループの謎を解くゲーム」といったところ。プレイヤーは4つの目を持つ半魚人のような種族「ハーシアン」の新米宇宙探査員となり、念願の宇宙探索へと出発。しかし、やがてこの星系がきっちり22分後に“ある理由”で滅びてしまうこと、そして自分だけがなぜか「最後の22分間」を延々ループしていることに気付く――。 1枚目:半魚人のような種族「ハーシアン」 2枚目:主人公が乗る宇宙探査船。わりとすぐ壊れる 3枚目:滅亡5秒前(左に見える青白い光が太陽) Twit
働きすぎて元気の出ない日には、砂糖菓子のように甘いweb小説を読みたくなる。 でも今は『小説家になろう』にアクセスする気にはなれない。お目当ての作品を探すのにやたら時間がかかるからだ。 そんな折、さる方面から「『火星の人』は無双系web小説」という素晴らしい情報を耳にした。 火星の人 作者: アンディウィアー出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2014/09/30メディア: Kindle版この商品を含むブログ (21件) を見る ネットで検索しなおすと、togetterでも映画版*1に対して「最強なろう作家?」というタイトルのついたまとめを見かける。 togetter.com これ、俺が読むために生まれてきた小説なのでは!? 『火星の人』はハリウッド映画化しているぐらいだから、必ずクオリティの高い作品のはずだ。wikipediaで調べてみると、2011年に自費出版されたのが本作なのだとい
世の中の小説作家と編集者は今すぐ Word や G Suite を窓から投げ捨てて Git と GitHub の使い方を覚えるべきだGitGitHub小説 タイトルは釣りではありません。 最近、小説の執筆にあたって Git を導入して原稿の進捗履歴を管理しました。めちゃくちゃ便利でした。 GitHub を使って友人と一緒に校正校閲の作業をしました。めちゃくちゃ捗りました。 短編 SF 小説が短期間で完成しました。でも広告が目的ではないのでリンクは貼りません。 Git のことを何も知らない奴が Git と GitHub の使い方を覚えたら便利だったし捗ったので、記事にしてしまおうぜという試みです。 2019年1月4日 追記 本記事は「執筆」および「校正・校閲」の段階における Git と GitHub の有用性を主張する記事です。 「組版」や「デザイン」の段階における Git の有用性について
音声信号処理により、自分の声をまったく別の人の声に変換するというSFのような技術が登場してきました。東京・世田谷区にあるクリムゾンテクノロジーが開発した「リアチェンvoice」というのがそれ。リアル&リアルタイムに音声を変換する、ということから名付けられているそうですが、すでに8月から販売も開始されているという現実となっている技術なのです。 奈良先端科学技術大学院大学の戸田智基客員教授(名古屋大学教授)の戸田智基教授の研究グループとクリムゾンテクノロジーによる共同開発で、製品は標準版とプロ版の2種類。実際、どのくらい使えるものになっているのかを見てきましたので、紹介してみたいと思います。 リアルタイムにしゃべる声をキャラクターの声に変換するリアチェンvoice 最近、ゆるキャラの着ぐるみが各地で活躍しています。ただ、ゆるキャラをしゃべらせるとなると、なかなか無理も生じてきます。アニメなどの
絶え間ない改築の続く横浜駅がついに自己増殖の能力を獲得し、膨張を開始して数百年後の日本。本州の99%は横浜駅で覆われ、SUICA を所有する人間が住み自動改札による徹底した監視下にあるエキナカの社会と、それ以外の僅かな土地に追いやられた人間の社会に分けられていた。青函トンネルでは、増殖を続ける横浜駅とJR北海道との終わりの見えない防衛戦が続いていた。非 SUICA 住民達の住む岬で暮らしていた三島ヒロトは、古代地層から発掘された「18きっぷ」を手に、五日間限定での横浜駅への侵入を果たすが… (2018/11/02) 漫画3巻(完)発売。 (2018/03/02) 漫画版2巻発売。 (2018/02/09) 早川書房「ベストSF2017」国内篇6位。 (2017/12/18) 第38回…続きを読む
「男は男を、女は女を好きになるのがふつう」 「男と女の関係なんて信じられない。地獄に落ちる」 こんな「逆転」した世界を描いた19分の短編映画がある。 タイトルは「Love Is All You Need?」(「愛こそすべて?」)。ビートルズの「All you need is love」をもじったもの。アメリカで製作された映画で、脚本はキム・ロッコシールズとデビッド・ティルマン。2011年に多くの賞を受賞した。 日本では、BS10のスターチャンネルの番組「It's SHOWタイム」の「海外新作情報 fromハリウッド」で7月25日に紹介された。7月26日から8月1日のあいだ、スターチャンネルのwebサイトで限定公開されている。(※8月1日追記:公開期間が8月8日まで延長) 主人公はカリフォルニア郊外に住む10代の女の子・アシュリー。 2人の母、2人の祖父、2人のおじ、そして弟が1人と、「完璧
パワードスーツやロボットアームを装着した人たちによるオリンピック「サイバスロン」開催へ 1 名前:ぱぐたZ〜再生篇◆rTMtvE7.Bc:2014/03/30(日)22:09:28 ID:lHdWUzAk5 "サイバー義体者のオリンピック「サイバスロン」開催へ" パワードスーツやロボットアームを装着した人や、ブレイン・コンピューター・インタフェースを操縦する人たちによるオリンピック「Cybathlon」が、2016年にスイスで開催されることになった。 「バイオニック・アスリート」たちのオリンピック「Cybathlon」(サイバスロン)が、2016年10月にスイスで開催されることになった。Cybathlonは、ロボット技術などを用いた高度な補装具を装着する障害者スポーツ選手たちが競う選手権だと、大会のウェブサイトには書かれている。 主催するのは、スイス国立コンピテンスセンター・ロボティクス研
SF映画ベストテン - 男の魂に火をつけろ! 〜SF映画ベストテン受付中〜 昨年に続き、今年も参戦させてもらう。 ……と決めたものの、ざっと何を入れようか考えていてあまり気持ちが盛り上がらない。『2001年宇宙の旅』や『時計じかけのオレンジ』や『ブレードランナー』なんかが入ったリストをまた一つ作る意味あんのかなぁ、と。でも、ワタシが普通に選んだら絶対そうなっちゃう! そこで、気持ちを盛り上げるために、勝手に自分の中で「最近20年以内に作られたSF映画から選ぶ」という条件をつけさせてもらった。 そういうわけでワタシが選ぶSF映画ベストテンは以下の通り。基準としては、素直に「センス・オブ・ワンダー」を基準に考えてみた。 アンドリュー・ニコル『ガタカ』(1997年) クリストファー・ノーラン『インセプション』(2010年) ディーン・パリソット『ギャラクシー・クエスト』(1999年) ニール・ブ
有名な古典SFのタイトルで、聞いたことはあっても、実際に読んだことはないって人のために。10年以上前に読んだ切りなので細部はごめん。 一応ネタバレ。 舞台は未来。 放射能がアレして地球には生物が住みづらくなっている。人類は火星を開拓中。 この時代、生き物を飼育することがステータスであり、社会人の義務であるという風潮がある。しかし、生き物は馬鹿高い高級嗜好品でもあり、簡単には手に入らない。 ・ 主人公は飼っていた羊を死なせてしまったが、近所にごまかすために羊型のロボットを世話している。ところがこいつも調子が悪い。見る人が注意して観察すれば本物ではないことがわかってしまう。これは恥であり、避けたい。誰かが気づく前に新しい生き物を飼いたい。気にしすぎて夢にまで羊のロボットが出てくる。 これが『電気羊の夢』。 さて、主人公は保安官というか賞金稼ぎを仕事にしている。犯罪者を捕まえるのではない。対象は
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く