2000年後の世界、それは日本人が、家畜、になっている世界。 いや、それは少し不正確だろう。より正確には、黄色人がすべて家畜とみなされ、しかし、黄色人の中では日本人のみが生き残っている(日本人以外は絶滅している)が故に、日本人のみが家畜になっている世界、と言った方がいい。 その主人は、白人。白人=人間。黒人=半人間。そして、黄色人(日本人)=家畜。 その用途は、現代(2016年)の他の家畜をすべて足し合わせても足りないほどに豊富。 私の最も印象に残ったものを挙げると、たとえば「セッチン」。これは、本書では「肉便器」のフリガナに当てられている。それはもちろん「トイレ」を意味する。見た目に関しては人間と呼ぶにはあまりにも異形の形をしている。頭は逆三角形で手は肘から先はない。足も膝から下は切り落とされている。しかし、それは、確かに人間。人間が「いーてぃんぐ」したり、「どりんきんぐ」したりする。何