圏、関手、自然変換などは1940年代に導入された比較的新しい概念である。しかし今では、数学だけでなく、計算機科学や理論物理学などさまざまな分野の背後にある共通の構造が圏論によって明らかにされてきている。 近年、量子計算機の開発が実用化に向けて加速してきているが、量子計算機におけるプログラムは古典的な計算機のプログラムとは異なる計算モデルに基づく。そのため、これまで古典的な計算機で使われてきたソフトウェアの正当性検証手法をそのまま使うわけにはいかない。本書の冒頭でも述べられているように、プログラムの正当性を保証できなければ、重要な仕事に量子計算機を使おうとするものはいないだろう。直感に反する振る舞いが生じる量子的状況における確固たる基礎を構築するためには数学の力が必要になる。本書は、圏論という道具を使うことによって、直感に反する量子状態のさまざまな特徴がどの前提から生じるものであるのかを浮き
2018.07.17 新刊『作って動かすALife ―実装を通した人工生命モデル理論入門』は7/28発売! Text by editor 「Make:」書籍編集チームが企画・制作を行った書籍を紹介します。 ●書籍紹介 生命性をコンピュータ上でシミュレートすることにより、生命の本質に迫る「ALife(人工生命)」は、「AI(人工知能)」の発展系として、近年改めて注目されつつある分野です。本書は、セルラーオートマトンやボイドモデルなど、さまざまなALifeの理論モデルを、Pythonで書かれたサンプルコードで実装することで体感的に学ぶことができるユニークな書籍です。雑多な情報を整理して「最適化」する力に優れたAIと比較して、「新たな自然を作り出す」という特徴を持つALifeは、人間の多種多様な創造的行為を支援すると考えられ、その応用先は、デザイン、ゲーム、アート、建築など、創造性が必要となる領
Jul 17, 2018 前回に引き続きプログラミング教育についての記事です。 ディスる前に知っておくべき「プログラミング教育」のこと 前回の記事でも触れたとおり、すでに義務教育である中学校でプログラミングの教育は行われています。 プログラミングに関する内容が含まれているのは技術・家庭の技術分野の「情報に関する技術」の領域です。 今回は現在日本の学校で使われている教科書を大人買いして読み比べてみた私見を記事にします。 学習指導要領の中では「情報に関する技術」次のように定義されています。 この学習の内容は,(1)情報通信ネットワークと情報モラル,(2)ディジタル作品の設計・制作,(3)プログラムによる計測・制御の3項目で構成されている。(1)のア,イ,ウでは,情報に関する基礎的・基本的な知識及び技術について,(2),(3)では,(1)のア,イ,ウで学んだ内容を活用したディジタル作品の設計・制
複数のスレッドを実行しているとき,あるスレッドのメモリに対する書き込みが別のスレッドからどんなふうに観測される可能性があるかを定めたものをメモリモデルというそうです.プログラミング言語の仕様として定められていたり,CPU の仕様としてマニュアルに解説があったりするものだそうです. マルチスレッドプログラミングを行うときにはこれを前提にするわけですが,困ったことに x86 のマニュアルにある自然言語での説明が曖昧だったり,時に実プロセッサの挙動と合わなかったりといろいろ問題があるそうです. これに対処するために,過去の複数版のマニュアルを読み解き,実プロセッサを調査してメモリモデルを形式的に作ったという論文があります. x86-TSO: A Rigorous and Usable Programmer’s Model for x86 Multiprocessors (論文PDFへのリンク)
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