物と情報を結びつける拡張現実 情報のデジタル化が進み、インターネットの世界で手軽に情報を検索できるようになりました。しかし、大学の附属図書館や国・地方自治体が運営する公立図書館には、歴史的・文化的価値のあるたくさんの書籍が所蔵されています。そこは単なる収納庫ではなく、利用者が書籍を直接手に取ってページをめくり、先人たちの知恵に触れることのできる学びの場なのです。 図書館の所蔵図書は、一般にコンピュータのデータベースで体系的に管理されていて、閲覧したい図書の有無や貸出状況はすぐに調べられます。しかし、はじめて図書館を利用しようとする人にとっては、図書館の広い開架閲覧室のどの書棚のどのあたりに目的の本があるのかは、容易にはわかりません。 もし現実世界の開架閲覧室全体に,案内メッセージや検索機能を紐づけて仮想的に可視化することができれば大変便利です。現実世界と仮想世界を関係づけて,現実世界の対象