奥州藤原4代が眠る中尊寺金色堂で知られる世界遺産「平泉」。しかし、日本の候補地で初めて「登録延期」の憂き目をみた過去を持ちます。 「平泉ショック」と言われた当時、何があったのでしょうか。今も実現していない夢とは。現場を訪ねました。 現場へ! 世界遺産の人々② 「兵(つわもの)どもが夢の跡」と松尾芭蕉が詠んだ岩手・平泉。雪模様の2月、中尊寺を訪ねた。奥州藤原4代が眠る金色堂は「国宝建造物第1号」として知られる。日本を代表する至宝だ。 2011年、中尊寺など5カ所は「平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―」として世界遺産となった。だが、実は登録の原点となったのは別の場所だった。 バイパス計画地で遺跡発見 「ここを道路が通る計画だった…