鯖田 豊之 『肉食の思想―ヨーロッパ精神の再発見』 (中公新書) 『解説』 欧米人は、なぜ動物を屠畜して食う一方、動物を愛護するのか? 本書は、ヨーロッパ思想の原型を、歴史的・地理的条件に由来する食生活の伝統に求め、それに基づき形成された思想的伝統を明らかにし、日本とも比較しながら平易に説く。食という新しい視点で西洋の歴史を見直す、西洋史学究の問題作。 『目次』 I ヨーロッパ人の肉食 II 牧畜的世界ヨーロッパ III 人間中心のキリスト教 IV ヨーロッパの階層意識 V ヨーロッパの社会意識 VI ヨーロッパ近代化の背景 動物をして食べる一方で、小鳥を頭から食べる日本人を残酷といってみたり動物愛護をしてみたりするヨーロッパ人。 そんな彼らの思想の原型をヨーロッパの食生活のパターンに求め解明しようとする本。 ヨーロッパの家庭料理、日本との肉食率のへだたり、肉食はいつから始まったか、来日欧