利己的遺伝子説の批判者は、こう誤解することが多い。 ■ドーキンス説の問題*1 利己的遺伝子説を信じる進化論学者は、こう主張することが多い。 「男はみんな浮気をするのが当然だ。そうすればたくさんの遺伝子を残せて有利だからだ」 こう主張するとき、彼らは自説のどこが間違っているか、わからないのだろう。 過去にもとりあげた*2南堂久史氏による。文字コードのえらい人としても有名である。もし南堂氏がこのエントリーに反論するのであれば、是非、誰がそのような主張をしているのか、具体的な引用とともにご教示いただきたい。私の知る限り、「男はみんな浮気をするのが当然だ。そうすればたくさんの遺伝子を残せて有利だからだ」などと主張している「利己的遺伝子説を信じる進化論学者」はいない。ドーキンス自身は、以下のように書いている。 「浮気」戦略というのは、これが雄のふるまう方法だというわけではなく、二つの仮想的な代替戦略