「自治医大付属病院で小児の新型コロナウイルス感染者の重症例は初めてだった」と語る村松一洋・自治医大小児科准教授=栃木県下野市の自治医大で2022年5月9日午後4時11分、御園生枝里撮影 新型コロナウイルスの感染による小児の急性脳症が栃木県内で2例あった。4月下旬に10歳未満の女児が死亡し、5月中旬には5歳未満の女児が重症化して体にまひが残った。日本小児神経学会は、新型コロナ感染による急性脳症の全国の事例を今後、調査する。治療にあたった医師に特徴や注意点などを聞いた。 基礎疾患なく容態急変 栃木県や自治医大(同県下野市)によると、死亡した10歳未満の女児は新型コロナの検査で陽性となった当初は発熱などの軽症で自宅療養していた。だが、容体が急変し、病院に救急搬送。集中治療室で治療したが死亡した。女児に基礎疾患はなかった。治療した自治医大小児科の村松一洋准教授によると、新型コロナによる急性脳症で1