12月14日、イラクを電撃訪問したブッシュ大統領は、マリキ首相との共同記者会見中にイラク人記者から靴を投げつけられた。投げられた靴をうまく躱してみせたブッシュだが、落ち着き払って靴を払い落とそうとブッシュの前に手を広げたマリキ首相の態度に比較すると、合衆国大統領はずる賢い小心者にしか見えず、しかもそれが映像に残ってしまった。まさしくブッシュ政権8年間を象徴する事件である。 靴を投げたのは、エジプト本社の衛星放送局アル・バクダディアのイラク支社に勤めるテレビレポーター、ムンタデル・アル・ザイディ氏(29歳)。事件後、彼はアラブ社会で英雄として賞賛されており、無罪放免を求める声はいよいよ高まっている。(もちろん、イラク国内では客人のもてなしとしてふさわしくないと、記者の行為を批判する声もある) サウジアラビアでは、或るお金持ちが記者の投げた靴を1つ1,000万ドルで買い取ると新聞に発表した。リ