福島新生に向けた提言をする増田さん 25年前に東京電力福島第一原発副所長を務め、現在は山伏として東日本大震災の被災地を巡礼している増田哲将(のりまさ)さん(75)=長野市=は16日、「福島県新生のためにお役に立ちたい」と南相馬市原町区の天台宗円明院(泉智教住職)の本堂で講演会を開いた。県議、市議を含め約40人が聞き入った。 増田さんは京都大法学部卒。30代から50代まで東電と県をつなぐ仕事も務めた。山伏姿で「原発事故は私たちの大罪。私たちがこのような部下を育てた結果で、申し訳ございません」と深々と頭を下げた。昨年4月、低レベル放射性物質を含む水を、世話になった地元に無断で海に放出したことが許せないという。 昨年4月12日、長野県の善光寺の大法要に参加した。行方不明者に関する報道が少ないため「山伏として長野県にいていいのか」と自問し、無念の霊を弔う被災地巡りをスタートさせた。 講演では「広島