日本を惑わす「少子化の正体」 6月5日に厚生労働省が発表した人口動態統計によれば、合計特殊出生率は1.20となり8年連続で低下して統計開始以来もっとも低くなった。また、厚労省は都道府県ごとの出生率も発表し、全国1位だった沖縄県の1.60に対して、全国最下位の東京都は0.99だった。 しかし、前編「意外!少子化を助長する「悪の権化」東京に、じつは出生率で「全国ベスト2」という“別のデータ”が存在していた…!日本の少子化対策を惑わせる「合計特殊出生率の大問題」」で見てきたように、これを真に受けて「少子化の原因を作っているのは東京都だ」と決めつけるのは早計だ。 合計特殊出生率は、その地域差を比較して少子化の原因を求めることにまったく適さないからだ。