最近、あちこちで、「正反対」という意味で「真逆」という言葉を目にする。仕事柄かもしれないが、主にライトノベル周りで、よく目にする気がする。 手元の辞書を引く限り「真逆」は、「まさか」と読み、「まさか、そんなことはないだろう」などの、否定的な推測を意味する。 どこから正反対の意味が出てきたのかと用法を追ってゆくと、どうやら「月姫」のネロ教授のセリフに由来するようだ。抜粋するとこう。 「異端同士、趣味が合うというわけかしら」 「真逆。異端は孤立するが故に異端だ」 ここでは、多分、作者は「正反対」の意味では使っていない。「まさか」と読んでも十分に意味は通じる。 ただし、「まさか」という読みを知らなければ、文脈的、あと字の意味から「その正反対だ」という意味にも取れる。「月姫」では、独特の造語が多く用いられるので、読者が「真逆」を、そうした造語と取り、今に至った可能性がある。 新しい言葉が生まれるの