1994年3月刊行の作品なので、書かれてから既に 21年もの歳月を経ているが描かれている内容は全く古びていない。 舞台となるのは 1945年8月15日以降も無条件降伏をせず、現在もアメリカを中心とした国連軍とゲリラ戦を戦い続けている日本。 そこは我々の住む世界とは、時間が5分間だけずれているパラレルワールドである。 五分後の世界 (幻冬舎文庫) 作者: 村上龍 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 1997/04 メディア: 文庫 購入: 8人 クリック: 137回 この商品を含むブログ (150件) を見る 「五分後の世界」の日本は、8月6日に広島、9日に長崎に原子爆弾が投下されただけではなく、19日に小倉、26日に新潟、9月11日には舞鶴にも原子爆弾が投下されている。 このうち小倉と新潟は、日本が降伏しなかった場合にアメリカが原子爆弾を追加で投下する計画に実際に上がっていた都市である。