『M-1グランプリ2021』優勝で、日本中に感動を与えた錦鯉の長谷川雅紀と渡辺隆。優勝直前の2021年11月に自叙伝『くすぶり中年の逆襲』(新潮社)を上梓した彼らに、インタビューを実施した。その内容を前後編でお届けする。 前編では、トガっていたそれぞれの若かりしころを振り返りながら、おじさんとなった現状の自分たちを分析。日頃大事にしているスタンスや、今後のビジョンについて詳しく聞いていくうちに、雅紀自らも「新しい自分が知れた」と新たな発見があったようだ。 『M-1』錦鯉の優勝は、誰もが祝福したくなる結末。オズワルド敗北で感じた「漫才は水物」の意味とは 長く話す雅紀さんを、通訳する渡辺さん ──『くすぶり中年の逆襲』、とても素晴らしい本でした。おふたりの会話が活字になることで、渡辺さんが普段ボソッと言うツッコミがよりダイレクトに入ってきて、この本が伝えたかった裏テーマって、もしかしたらそこな