58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、2005年に楽天証券経済研究所客員研究員、23年3月から現職。 山崎元のマネー経済の歩き方 12社を渡り歩いた資産運用の現場に一貫して携わってきた視点から、「資産運用」の方法をどう考えるべきか懇切丁寧に説く。投資家にもわかりやすい投資の考え方を伝授。 バックナンバー一覧 先日、大阪で行われたネット証券4社による投資信託セミナーに出席した。パネルディスカッションで、司会の朝倉智也氏(モーニングスター社長)が冒頭いきなり筆者に投げかけた質問が「投資信託は日本でなぜ売れないのか」だった。 確かに、日本の個人金融資産が1500兆円あるといわれるが、投信の残高は今年9月末で約58兆円(うち株式投信約47兆円)と低迷している。筆者は、循環的な要因と構造的な要因の二つが