米国政府が日本に対し、生食用ジャガイモの輸入を解禁するよう要請し、今後協議に入ることが分かった。日本はジャガイモシストセンチュウ、ジャガイモシロシストセンチュウの侵入を防ぐため、米国を含め各国からの生食用の輸入を認めていない。病害虫侵入に加えて、ジャガイモ生産量が世界屈指の米国が国内シェアを奪う恐れもあり、国内産地からは「輸入解禁は断じて認められない」との声が上がる。 農水省の公表資料によると、米国政府は3月31日、日本に対し輸入解禁を要請。植物検疫の対象となる病害虫を定め、それに応じた検疫措置を協議することになる。協議の進捗(しんちょく)は、ジェトロ(日本貿易振興機構)発行の「通商弘報」で公表する。 両害虫はジャガイモなどに寄生し、枯死被害を引き起こす。シストセンチュウは現在、4道県の71市町村で発生が確認されている。同省はまん延防止に向けて、発生農地で使用した農機の洗浄などを推進してい