――吉田市長の就任以降、横須賀美術館のあり方は、昨年度の「ラルク展」をはじめとして集客が重視されるようになった。 「人が集まらないことに対しては、行政として対策を考えなければならないだろう。しかし、(美術館への)アクセスが良くないことは最初から分かっている。人が来ないから何かをしようと動くだけでなく、都市の核(コア)をどうつくるかを考え、エリア全体を魅力あるものにすることが大事だ。その時の市長の勢いや市議会の考えとは別のところで、もう一度都市のデザインをする必要がある。(企画ものなど)一時的なことで終わってしまえば、文化的・経済的資産は蓄積されていかない」 ――具体的にどのような位置づけができるか。 「例えば横須賀中央や汐入は市内経済の中心であるし、衣笠は三浦一族の歴史がある。そう考えた時、『海の手文化』をキーワードに久里浜・浦賀・観音崎を、横須賀のひとつの拠点として捉えるべきだ。ペリー来