地球に迫る巨大いん石がくしゃみで消える――。そんなテレビCMをソフトバンクモバイルが昨年後半から年始にかけて放送してきた。通信業界のトピックに興味がある人なら、このいん石を避けるために提案しているA案とB案が、NTT東西の光ファイバー回線部門を分社化するかしないかの選択肢を指していることは分かるだろう(関連記事1)。 孫正義社長が2010年に、NTTに対して「アクセス回線会社の分社化」を迫り、記者会見やストリーム配信、ツイッターなど様々な手段で主張を繰り広げた。だが、そのような事情を知らない人にとっては、CMの続きを特設Webサイトで確認しない限り何が言いたいのか分からない。人気抜群の白犬をフックにして幅広い層に主張を届けたいという熱意は伝わるが、携帯電話会社のコマーシャルで、他社の光回線のあり方について投票を求める手法は、少々違和感があった。 CMのいん石は、2011年が明けるとともにど