笑福亭鶴光師匠の初高座は、新世界新花月。労働者の街ですから、客席も荒っぽい。なかなか自分の落語を聞いてもらえない若き日の鶴光師匠の悔し涙と、見守る六代目笑福亭松鶴師匠の提言。道しるべとなる師匠からの言葉を胸に、再び高座に臨みます。 常にニュートラルで温かな人柄の鶴光師匠の原点は、ここにありました。現在、迷いのある演芸人・舞台人の大きな参考になること間違いなし。今回も必見です。 松鶴師匠は自分の奥さんの事をいつも「あ~ちゃん」と呼んでました。かぁちゃんの【あ】を取った所謂甘え言葉。弟子もいつの間にか「あ~ちゃん」と呼ぶように。 始め師匠は「わしの嫁はんを心安くあ~ちゃんと呼ぶな」と怒ってましたが、その内あきらめてクレームをつけなくなりました。弟子が初めて師匠に勝った。 因みに米朝師匠の事を弟子は「ちゃぁちゃん」と呼んでます。酔っぱらった後輩が6代目松鶴師匠を「ロクちゃん」と呼んでひっぱたかれ