現在の日本におけるクラシコイタリアの概念は、ほぼナポリスタイルのことを指しているようだ。 実際、国内のショップで購入できるクラシコアイテムの約80~90%がナポリのメーカーであろう。ナポリスタイルを端的に表現すると、とにかく軽くて柔らかい。 南イタリアという気候的な条件も多分に関係しているのだが、スーツの聖地、サヴィルロウの重くて固いスーツと比べれば、それらはまったく違う次元で作られたものであることがわかる。 現在のようなナポリスタイルが完成したのは約70年前、ロンドンハウスの創始者、ジェンナーロ・ルビナッチとアットリーニの初代テーラー、ヴィンチェンツォ・アットリーニの手による。 ここで紹介するラ ベラ サルトリア ナポレターナというテーラーは、そのマインドを正確に現代へ受け継いだ、ベリーナポリなスタイルを得意とする。