「腐敗と戦わなければ共産党は人民の支持を失う」などと、日本でもこの重要講話の内容の一部は報じられている。 だが、原文は漢字で1万4000字以上もあり、すべて読み終えるのに72分かかる。専門家を除けば、日本でこの演説全文をじっくり読んだ人がいったい何人いるだろう。 こう考えると、へそ曲がりで浅学非才の筆者に俄然やる気が出てくる。内容的には新味のない演説だが、この際だから原文を精読してみることにした。今回と次回はこの7.1重要演説なるものの一体どこが「重要」かについて真面目に学習してみたい。 中国株式会社の90年 1921年7月、ロシアに本拠を置くコミンテルンの主導で創立された中国共産党は陳独秀、毛沢東など社員数わずか57人程度の一種の合名会社だった。その後、国民党との企業提携と熾烈な競争を経て、1949年にようやく大陸における独占商権を確立する。 1950年代は毛沢東という代表社員の下で、経