数日前、書店に行ったとき、二冊の文庫本を買った。高木仁三郎『原子力神話からの解放――日本を滅ぼす九つの呪縛』(講談社+α文庫、20011年、原著2000年)と堀江邦夫『原発労働記』(講談社文庫、2011年、原著1979年)で、どちらも旧著の復刊である。 とりあえず高木仁三郎氏の本から読んでみたが、私のような素人にもわかりやすく、ほとんど違和感なく読めた。原発に対する理論的且つ実証的な批判は、すでに十年以上前の時点で可能であり、喫緊の課題として提起されていたのである。 本書の目次を以下に掲げる。 文庫版まえがき 的中した原発事故の予言 西尾漠 プロローグ――原子力の歴史の総括として 第1章 原子力発電の本質と困難さ第2章 「原子力は無限のエネルギー源」という神話第3章 「原子力は石油危機を克服する」という神話第4章 「原子力の平和利用」という神話第5章 「原子力は安全」という神話第6章