清涼飲料大手「キリンビバレッジ」子会社で自販機への充填の仕事をしていた社員(23)が2010年4月、勤務中に過労自殺した。死亡前年の残業時間は遺族計算で1300時間を超え、自殺直前の1日の仕事量は2日分だった。この社員の給与明細書や勤務表を分析すると、月45時間分のみなし残業代と販売コミッションを支給する代わりに、時給換算775円という、ほぼ最低賃金で、1人に対し2人分働くよう仕組んだ会社の人材活用方針が浮かび上がった。1日平均5時間ずつの残業を強いられながら、「残業代」として会社から支払われた額は、死亡前年の1年間で計1万5千円だけだった。(就業規則、勤務表、給与明細、ボーナスなど各種資料はPDFダウンロード可) 清涼飲料大手「キリンビバレッジ」の配送子会社で働く男性社員、Gさん(当時23歳)は、入社6年目を迎えたばかりの2010年4月13日、その日14台目の自販機を回ったところで営業所