NPB球団で2度の戦力外も投げ続ける北方悠誠、愛媛で語った“今”とは 例えば、歌が上手かったはずなのに突然音痴になったり、達筆だったはずの字が読解不能な文字になってしまったり。今まで普通に、他人よりも上手にできていたことが、ある日突然全くできなくなってしまったら――。 現在、四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツに所属する右腕・北方悠誠は、2年前のある日、突然ボールが制球できなくなった。いわゆる「イップス」だ。 キャッチャーを目掛けて投げたはずのボールが、明後日の方向に向かって飛んでいく。「まさか僕がって。自分がなるとは思っていなかったし、投げられなくなるとは思ってなかった。元々コントロールはよかったから、結構ショックは大きかったです」。当時の衝撃がよみがえったような複雑な表情で、そう振り返った。 将来を嘱望されながら順風満帆な道を歩むはずだった。佐賀・唐津商の3年時に、県