ネット社会になって、OSSやナレッジ・コミュニティ等、様々な分野で利他的行動が多く見られるようになりました。 そこで、現代の利他的行動が、人間社会の進化の中でどのような位置づけになっているのか、行動形態と行動目的の観点で図にまとめてみました。 実はこの図、2001-2002年に修士論文を書いた際に序論部分用に作成したものですが、5年後の現時点で見直してみるとなかなか面白いので、ご紹介します。 下記はこの図の補足説明です。主に西側社会の観点で、非常に簡略化しています。 (1)部族社会:コミュニティの萌芽 人類が誕生し「群れ」が「部族」に発達しました。血縁社会で、平等主義・共有財産制を基本とし、自給自足で生産者と消費者の区別はなく、人々は資源の窮乏を克服するために利他的に行動しました。 リーダーとして酋長が部族をまとめましたが、部族社会はスケーラビリティを持たず、非効率でした。階層構造を導入し