サルが報酬を手に入れたり逸したりしたとき、そのいきさつを把握しているのは前頭前野のニューロンだとの研究がオンライン版に報告される。この発見は、この脳領域が利他的行動を支えている可能性があることを示している。 脳の前部領域は報酬に関係する情報を担っている。Michael Plattら研究者は、サルが報酬を得るか、あるいは他のサルにその報酬を差し出すと、前部帯状回という特定領域が応答することを示している。サルに課題を与え、ジュースを受け取るか、もしくは隣に座っている別のサルにジュースを譲るかという選択をさせた。サルはたいてい、自分でジュースを飲むほうを選んだが、ときどきは利他的に振る舞いほかのサルにジュースを差し出そうとした。脳の細胞のあるものはサルがジュースを飲んだときにのみ応答し、ほかの細胞はジュースを別のサルに差し出したときにのみ応答した。ただし、どのサルがジュースを受け取ったかにかかわ
吸血経済学者、オキシトシンの威力を語る。 "The Moral Molecule: The Source of Love and Prosperity", by Paul Zak 1章はトラストゲームについて。妊娠に関わる女性ホルモンのオキシトシンは、トラストゲームにおいてどれだけ相手を信頼して振る舞うかどうかにも関連する。国富論で自己利益の追求が社会に善をもたらすかもしれないと説いたアダム・スミスは、道徳感情論では共感のもつ重要性を理解していた。一方経済学は彼の後自己利益の追求というモデルを追うことになった。 2章は信頼の進化について。オキシトシンの供給はセロトニンとドーパミンの供給を引き起こす。セロトニンは不安を打ち消し、ドーパミンは目標達成する気分にさせる。オキシトシンを与えられた被験者はトラストゲームでも最後通牒ゲームでも相手を信じてより多くを分配するようになる。 3章は共感につい
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