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ブックマーク / honz.jp (41)

  • 『シェアする美術 森美術館のSNSマーケティング戦略』アカウントの品格とは - HONZ

    先日、ある人のフェイスブック投稿をきっかけに森美術館で開催されている〈塩田千春展:魂がふるえる〉を鑑賞した。 作家の作品は、2019年3月の香港アートバーゼルでいちど観ていた。そこからSNSを通じて東京展があることを知り、その日に足を運んだ。森美術館でのレイアウトは代表的な糸のインスタレーション作品に加え、作家自身が作品の一部となるパフォーマンスや、手がけた舞台美術、子供たちに「たましいってどこにあるの?」とインタビューした動画作品で構成されていた。このスペースを広く使った展示に満足し、私のフェイスブックでも投稿した。 もちろん内容は良かったが、印象的だったのは美術館の「作品は撮影可能です」と入口に掲げたボードだった。 この流れーアートの内容を公開し共有することーは、今では当たり前の行動になっている。しかし森美術館では、2009年に展示されたアイ・ウェイウェイ[艾未未]の展示がはじめて撮影

    『シェアする美術 森美術館のSNSマーケティング戦略』アカウントの品格とは - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2019/08/12
  • 『メモの魔力』や『FACTFULNESS』を買ったのは、どういう人たちなのか? - HONZ

    ビジネス書コーナーが活況を呈しています。特に、『メモの魔力』と『FACTFULNESS』はここ数ヶ月1位、2位を争い数字を伸ばし続けています。テレビなどのメディアで大きく取り上げられたことで、普段ビジネス書を手に取らない層にも届いたのが売れ続けている事の大きな要因となっています。売場に人が増えたことで、その後発売になった新刊も動きがよくなっています。 今やベストセラーになり知名度も抜群のこの2冊。発売直後に買った人はどんな方だったのでしょうか。またその読者は「今」どんなを手に取っているのでしょう。感度の高い読者の購買履歴から、今後のベストセラーを占ってみたいと思います。 『メモの魔力』『FACTFULNESS』それぞれを発売3週間以内に購入した読者を見てみます。

    『メモの魔力』や『FACTFULNESS』を買ったのは、どういう人たちなのか? - HONZ
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    yuicuts 2019/05/08
  • Imagine there's no cars. 『対岸のヴェネツィア』 - HONZ

    振り返るのはまだ早いが、今年は『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』と『未来の年表 人口減少日でこれから起きること』というが、とにかく良く売れた。100歳まで生きるという前提で人生設計を組み直す必要があることや、少子高齢化を前提とした働き方に変えなければならないことは、良くわかった。 その他にも変化はいくつもあるが、ガソリン車から電気自動車への切り替えトレンドが大きく進展した。そればかりか、車がほとんど必要とされなくなる未来もあるのではないか、という見方も出てきた。若い人たちはあまり車に乗らなくなり、DMMが共同馬主事業を始め、社会的成功の象徴はふたたび車から馬に戻ろうとしている。というのは競馬好きの幻想か。 枕が脱線しすぎた。次の一文のインパクトを最大限に高める枕のつもりだった。 「水都ヴェネツィアには、車がない」無論、それは言い過ぎだが、基的に移動は徒歩と船だという。そ

    Imagine there's no cars. 『対岸のヴェネツィア』 - HONZ
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    yuicuts 2017/11/09
  • 『反脆弱性 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方』 ブラック・スワンは予測できないが、備えることはできる - HONZ

    グローバル化の深化に呼応するように、世界の不確実性が増している。大勢の予想に反してトランプ大統領が誕生し、未来永劫続いていくかと思われたシャープや東芝のような大企業までもが突如として存亡の危機に陥り、多くの人が憧れる花の都パリでも悲劇的なテロが発生した。当たり前のものと考えていた日常が、どれほど脆弱なものなのかを思い知らされる。ある日突然襲い掛かる不確実性に、わたしたちは無力なのだろうか。 このは、そんな不確実な世界を生き抜くための知恵を与えてくれる。その知恵とは、より多くのデータを集め、最新のAIを駆使し、より正確に未来を予測することではない。リスク研究の専門家である著者タレブは前著『ブラック・スワン』でも、 「重大で希少な事象のリスクを計算したり、その発生を予測することはできない」と喝破している。1000年に1度の大地震のように稀にしか起こらず致命的に大きな影響を与えるイベントは、予

    『反脆弱性 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方』 ブラック・スワンは予測できないが、備えることはできる - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2017/07/12
    未来というものは不確実だからね
  • 『世界一訪れたい日本のつくりかた』観光の基本は「楽しい」にあるべき - HONZ

    去る6月19日、東京大学の伊藤国際学術研究センターで行われた、東京大学政策ビジョン研究センター主催の『文化を基軸とした融合型新産業創出研究ユニット キックオフシンポジウム「日文化政策の新たな姿を探る」』に参加して来た。 その基調講演がデービッド・アトキンソン氏で、日の観光政策についての中身がある非常に良い講演だった。アトキンソン氏のポイントは幾つかあったが、一番印象に残ったのが、「日の外国人に対するunwelcomingな姿勢を変えなければならない。ただ単に文化財を囲い込んでいるだけでは、文化財を管理しているつもりで実は破壊している。観光の基は『楽しい』にあるべきで、もっと積極的に文化財を観光資源として活用すべきだ」という点である。 要は、文化財を後生大事に抱え込んで大事にしている姿勢こそが、文化財を人々から遠ざけ、資金不足から修復もままならない状況に陥れ、それが文化財を破壊する

    『世界一訪れたい日本のつくりかた』観光の基本は「楽しい」にあるべき - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2017/07/11
    ほんと、未来について唯一ポジティブな要素として、高齢社会が他の先進国に比べて早いということだけですね。高齢化した地域にひたらすらローカライズしたビジネスをどんどん打ち出せるようになれば日本はまだまだ伸
  • 『大不平等』 グローバリゼーションは格差をもたらしたのか? - HONZ

    グローバリゼーションにブレーキがかかり始めた。欧州での右派政党台頭、トランプの保護主義的政策だけでなく、これまで移民を優遇してきたシンガポールやオーストラリアなどでも就労ビザの厳格化が進み、国境を隔てる壁は日々高くなっている。世界は、グローバリゼーションの何を恐れているのか。絶望的なほどの格差を生み出した真犯人は、グローバリゼーションなのか。グローバリゼーションの流れをとめることで、誰が幸せになり、誰が不幸になるのか。 意外に思われるかもしれないが、1988年から2008年におけるグローバリゼーション最大の「勝ち組」は中間層だった。ここでいう中間層とは文字通り、世界の所得分布で50パーセンタイルに位置する人々のことを指す。20年で実質所得を大きく伸ばしたこの中間層の多くは中国、インドやタイなどに暮らすアジアの新興経済圏の人たちであり、日のような先進国に暮らす人のほとんどは当てはまらない。

    『大不平等』 グローバリゼーションは格差をもたらしたのか? - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2017/06/22
    グローバリゼーションで衝突がこれからも多くなっていくと、経済悪くなっていくよな
  • 『ルポ 絶望の韓国』経済格差、学歴社会…どの側面も韓国は「生きにくい」 - HONZ

    はじめにお断りしておくが、評者は嫌韓派でも親韓派でもない。あえて称するならば無韓派だ。たった1カ国の外国に対する好き嫌いで国を二分してはならないと思う。良きにつけあしきにつけ、いまは見て見ぬふりをすることが、両国関係にとっても良いと思うのだ。 しかし、それでは無責任にすぎるかもしれない。ならば分析や議論は専門家に任せよう。ただし、現場を冷静に取材し、中立的な記述ができる人物である必要がある。 そんなジャーナリストを探し出すことが難しいのも日韓問題をややこしくしている原因でもある。なぜか日韓関係にはプロでも感情が入り込んでしまうからだ。 ところが、書の著者は親韓といってもよい朝日新聞の現役ソウル支局長だ。しかも出版社はどちらかというと右寄りと目されている文藝春秋である。そこでプラスマイナスゼロになるという期待で書を手に取った。 書は政治歴史・経済・教育・社会・軍事・外交の7章で構成さ

    『ルポ 絶望の韓国』経済格差、学歴社会…どの側面も韓国は「生きにくい」 - HONZ
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    yuicuts 2017/06/14
    資本主義下の現代自体貧困層には生きづらいよ。勝者は勝者でありつづけるし
  • 『「維新革命」への道 「文明」を求めた十九世紀日本 』 日本は西洋に何を求めたか - HONZ

    グローバリズムが加速度的に世界を覆っていくにつれ、世界各地で文明の衝突が激しさを増している。イスラム過激派によるテロ活動は収束する気配を見せず、北朝鮮の孤立化はより深刻なものとなり、アメリカトランプ政権は他文化との壁をより高いものにしようとしている。多文化が平穏に共存する道を、人類は見つけることができるだろうか。それとも、文明の衝突は歴史の必然なのだろうか。 書は十九世紀日における思想の歴史をたどることで、鎖国によって長年閉じられていた日がどのように「開化」したのか、思想家たちは新たな価値観の奔流をどのように受け止めたのか、そして市井の人々がどのようにこの大きな変化に向き合ったのかを明らかにしていく。最新の研究成果を引き、新たな視点から当時の思想家たちの言葉を読み解くことで、これまで「維新革命」の常識と考えられていたものが、実態とは異なる神話に過ぎないことを教えてくれる。日は西洋

    『「維新革命」への道 「文明」を求めた十九世紀日本 』 日本は西洋に何を求めたか - HONZ
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    yuicuts 2017/06/13
  • 『アウトサイドで生きている』自分の衝動や快楽にきわめて忠実な18名の表現者たち - HONZ

    「いまも忘れられない美術展は?」ともし問われたら、答えは決まっている。1993年に世田谷美術館で開催された『パラレル・ヴィジョン』展だ。 ロサンゼルスを皮切りに、マドリード、バーゼル、東京を巡回したこの美術展は、「アウトサイダー・アート」と20世紀美術を並べて展示するという世界初の試みで話題となった。美術作品を観てあれほど衝撃を受けたことはない。どの作品も過剰なエネルギーに満ちていて、いちど見たら忘れられないインパクトをもっていた。 「アウトサイダー・アート」(仏語ではアール・ブリュット)は、既存の美術界の制度の外側で生み出された作品群を指す。当初は精神障害や知的障害を持つ人々の作品などをそう呼んでいたが、いまでは正規の美術教育を受けたことがない人々の作品を総称するようになった。子どもが描く絵や、素人が止むに止まれぬ情熱から自己流でつくりあげた作品などもアウトサイダー・アートとしてくくられ

    『アウトサイドで生きている』自分の衝動や快楽にきわめて忠実な18名の表現者たち - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2017/05/25
    この本 よさそう
  • 『20 under 20』シリコンバレーの奇才たち - HONZ

    シリコンバレーの起業プログラムに参加する若者たちを描いたノンフィクション。冒頭の「主な登場人物」を見るだけで書の面白さをすぐに理解できる。荒唐無稽な人物たちのオンパレードだ。 2011年から2016年までの6年間、とある物議を醸した若者向け起業プログラムを密着取材したのが書。プログラム名は「20 under 20」。20組の20歳以下の学生がシリコンバレーで起業できるよう経済的に援助するプログラムだ。企画者は伝説のベンチャー投資家ピーター・ティール。言わずと知れたPayPalの共同創業者でFacebookへの最初の投資家である。 但し、参加者には一つ重要な条件が課せられる。それは、大学をドロップアウトすること。 「大学教育は時間と資金のムダ、早く起業しろ」というのがピーター・ティールの主張だが、このプログラムはアカデミズムの人々を大激怒させた。大学教育人生で成功するために必須のものと

    『20 under 20』シリコンバレーの奇才たち - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2017/05/15
  • 『ペンタゴンの頭脳 世界を動かす軍事科学機関DARPA』 SFを現実に変換する科学集団 - HONZ

    1962年10月16日、ソ連が密かに核ミサイルをキューバに設置していることを発見したアメリカ大統領ケネディは、ソ連首相フルシチョフにミサイルの撤去を迫り、拒否された。この日からフルシチョフがミサイル撤去の決断を下すまでの13日間ほどに、人類が核兵器による全面戦争に近づいたことはない。キューバ危機で核ミサイルが攻撃に用いられることはなかったが、実はこの危機の最中に核ミサイルは4発も爆発していた。その事実が世間に知られることがなかったのは、この爆発が宇宙空間で行われていたからだ。 4発中2発はアメリカによって、残りの2発はソ連によって行われた実験だった。わざわざ宇宙空間で核爆発させたのは、クリストフィロス効果を研究するため。1957年にソ連が打ち上げた人工衛星によるスプートニク・ショック以来、アメリカはソ連のICBM(大陸間弾道ミサイル)から自国を守る方法を探し続けていた。そして、無名の科学者

    『ペンタゴンの頭脳 世界を動かす軍事科学機関DARPA』 SFを現実に変換する科学集団 - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2017/05/02
    これよみたい
  • 『選択しないという選択 ビッグデータで変わる「自由」のかたち』とはいえ選択は終わらない - HONZ

    選択できるということは途方もない利益をもたらす。そして、選択できることは好ましいことと考えられている。一方で、同時に多大な負担を強いる。人間の時間と集中力は限られており、ときに不合理な選択や行動をしでかす。すべての選択について都度立ち止まって学習することは難しく、それが楽しいとも限らない。 だから、人類は歴史を通じて様々な工夫をしてきた。ナッジ(Nudge)はその工夫の1つであり、iNcentives(インセンティブ)、Understand mappings(対応付けの理解)、Defaults (デフォルト)、Give feedback(フィードバック)、Expect error(誤ちの予見)、Structure complex choices(複雑な選択の構造化)で構成される。 例えば、人間の損失回避性を利用したインフルエンザの予防接種の例がある。 1.この秋、インフルエンザの予防接種を

    『選択しないという選択 ビッグデータで変わる「自由」のかたち』とはいえ選択は終わらない - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2017/02/26
    現代では選択肢がたくさんあるので選ばないことが一番のリスクになるとおもうけどな
  • 『ハンザ』 - HONZ

    僕たちはともすれば現在の国民国家をベースに人類の歴史を遡りがちであるが、実は国民国家の歴史はまだ200年前後しかなく、それ以前はハンザ(商人団体が原義)や倭寇のような海洋共同体が重要な役割を担っていた。何故なら古来より交易は水路が中心だったからである。 現在のドイツは16の州からなる連邦共和国であるが、内2つは自由ハンザ都市である(ハンブルクとブレーメン)。12世紀半ばから17世紀半ばにかけて北ヨーロッパ交易を支配したハンザ共同体は今でも生きているのである。書は、この人類史上最大にして最長の商人・都市共同体のすべてを詳述した決定版である。 書は3部構成をとっている。第Ⅰ部「商人ハンザから都市ハンザへ」は、勃興期(1150年頃)から最盛期(1400年頃)に向かうハンザの歩みを描く。第Ⅱ部では、最盛期(14,15世紀)のハンザを、組織、都市、船舶・航海・船主、商人、ハンザの経済政策、ハンザ

    『ハンザ』 - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2017/02/21
    これは読みたい
  • 『プーチンの世界 「皇帝」になった工作員』プーチンに備わった6つのペルソナを読み解く - HONZ

    ウラジミール・プーチンという政治家は多くの謎に包まれた男である。ユーラシア大陸にまたがる大国を長年にわたり統治し、欧米の価値観や政治スタンスとは一線を画す事により、周辺地域に大きな影響力を与え続けてきた。この男が何を考え、どのような世界観を持っているのか。大国ロシアを動かすプーチンを知ることは、明日の世界を知るために欠かすことのできないことである。 しかし、プーチンという人物を知るには多くの困難が伴う。なぜなら、クレムリンが発するプーチンの情報は戦略に基づいて構築されたものだからだ。プーチンは自らの情報を巧みに操作する事により、西側諸国の政治家を翻弄してきたのだ。 著者であるアメリカのアナリスト二人は、そんなプーチンの情報のベールを周辺人物の取材や、オープンソース情報を丹念に解析する事により、パイの薄皮を一枚、また一枚と剥ぎ取るような慎重さでその実態に迫ろうとする。 書は二部構成になって

    『プーチンの世界 「皇帝」になった工作員』プーチンに備わった6つのペルソナを読み解く - HONZ
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    yuicuts 2017/02/08
    国家主義というのは恐ろしい。人間とは永続的なものではないからこそ
  • 『ブレイクスルーへの思考』と『つながる脳科学』で知の広大さと深遠さを堪能する - HONZ

    東大の異端児的存在である東京大学先端科学技術研究センター(先端研)に所属する11名の研究者へのインタビュー集だ。「これまでの大学の殻を破るまったく新しい研究機関」として設立された先端研だけあって、インタビュイーの研究分野は多岐にわたる。ある者は情報と社会の関わり方のあるべき姿を語り、ある者は産学連携を推し進めるために必要となる科学者の姿を説き、またある者は障害者自身が主体となって障害について研究を進める「当事者研究分野」がどうのようなものかを自身の半生とともに示す。縦横無尽に展開されるさまざまな分野の話にも読者がおいていかれることなく、研究の最前線の知的興奮を堪能できるのは、先端研の所長がインタビュアーとなり、研究者たちの言葉を分かりやすくわたしたちの社会と関わりのある形に翻訳しているからだろう。 生物学でのシミュレーションシステム開発には1つの大きな潮流がある。それは、軍や政府ではなく、

    『ブレイクスルーへの思考』と『つながる脳科学』で知の広大さと深遠さを堪能する - HONZ
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    yuicuts 2017/02/02
  • 『いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件』人間の卑劣さと高潔さを徹底して描き出す - HONZ

    2007年8月24日、名古屋市内に在住の31歳の女性会社員、磯谷利恵さんが帰宅途中に男三人に拉致されて殺害され、岐阜県の山中に捨てられるという事件が起きた。犯人の一人が直後に警察に電話をかけて自首し、女性の遺体が発見されたことで事件が発覚した。 後に「名古屋闇サイト殺人事件」と名付けられたこの事件の犯人たちは、犯罪を行う仲間を募集するインターネットサイト「闇の職業安定所」という掲示板を通じて知り合い犯行に及んだ。事件は仲間を募る書き込みをしてから8日後、顔を合わせてから3日後に起こった。 事件があまりにも残虐で無計画なものだっただけに、マスコミは大きく報道した。「闇サイト」の存在が明るみになった頃で注目度も大きかった。実際、私もこの事件はよく覚えている。顔も見たことがない、縁もゆかりもない男たちが、金品強奪の目的のため一人で歩いている若い女性をターゲットにした、という恐怖と怒り。屈強の男三

    『いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件』人間の卑劣さと高潔さを徹底して描き出す - HONZ
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    yuicuts 2017/01/25
  • 『MUJI式 世界で愛されるマーケティング』時代や文化を超える、暮らしの普遍性とは何か? - HONZ

    特徴のないことが、特徴になるブランド? 『MUJI式 世界で愛されるマーケティング』は、無印良品の商品開発やブランドを理論と実践の二つの側面から解説した一冊だ。ブランドのエッセンスが非常に容易な言葉で描かれており、MUJIの世界観を分かりやすく伝えてくれている。 私が初めて無印良品と出会ったのは、コンビニで文房具を買った時のことだったと思う。コンビニなのに明らかに洗練されたノートやペンが揃っており、それ以降は無印良品を探してコンビニを何件かはしごしたこともあるくらいだ。 しかし書の冒頭を読み始めたら、その時「洗練された」と感じたのが記憶違いだったのかもしれないと思うほどの衝撃を受けた。そこでは、以下のように説明されている。 MUJIは、世の中のいろいろなブランドに対して、「特徴がない」ことが特徴となれるブランドなのである。 つまり「特徴がない」はずのものが、私の目には「洗練されたもの」に

    『MUJI式 世界で愛されるマーケティング』時代や文化を超える、暮らしの普遍性とは何か? - HONZ
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    yuicuts 2017/01/23
    無駄を削ぎ落とすことって結構誰でもできることではないしね
  • 『あなたの人生の意味 先人に学ぶ「惜しまれる生き方」 』 - HONZ

    夏目漱石に「私の個人主義」という作品がある。これは小説ではなく、大正3年(1914年)11月25日、学習院で行なわれた講演の記録である。代表作というわけでもなく、日頃あまり脚光を浴びることもないが、私は日人全員が読むべき作品と思っている。少なくとも中学か高校の国語の教科書には載せるべきだ。『こころ』よりは絶対に教科書にふさわしい。個人主義というとすぐ、「自分勝手」と同義 に解釈し、「現代は行き過ぎた個人主義の弊害が」などと言う人が多い。しかし、漱石の言葉を読めば、 個人主義は決して自分勝手ではないし、今も決して行き過ぎてなどいないことがよくわかる。 まず漱石は 「自己の個性の発展を仕遂げようと思うならば、同時に他人の個性も尊重しなければならない」と言っている。個人主義とは、「自分という個人」の自由と権利が広く認められることではあるが、それは同時に誰もが、「他人という個人」の自由と権利も広

    『あなたの人生の意味 先人に学ぶ「惜しまれる生き方」 』 - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2017/01/23
    「履歴書に書かれるプロフィール」なんて幻想なんだよなあ.;.どういう人でどういう思想なのかっていうのが重要
  • 『再起動 リブート 波瀾万丈のベンチャー経営を描き尽くした真実の物語』起業でもっとも大切な、たった一つのこと - HONZ

    『再起動 リブート 波瀾万丈のベンチャー経営を描き尽くした真実の物語』起業でもっとも大切な、たった一つのこと 久し振りにを読んで感動した。 を読む理由というのは人によって、また場合によってまちまちだと思うが、自分の場合は知識欲に駆られて読むことが多い。自分が知らなかったことが分かること、世界の広さと深さを知ることがたまらなく楽しいのだ。 だから、小説は殆ど読まない。当か当でないか分からないような文章に興味がないから。学生時代から、先生に指定された課題図書を読むのも嫌だった。自分が知りたいと思う好奇心がベースにない読書は苦痛以外の何物でもないから。 ビジネスマンの自叙伝のようなも殆ど読まない。大抵の場合、ただの「凄い人伝説」に過ぎないから。「そんなこと普通の人に出来る訳がないでしょ?」ということか、或いは人の自慢話しか書いていないから。 でも、書は素直に読むことが出来た。自分と

    『再起動 リブート 波瀾万丈のベンチャー経営を描き尽くした真実の物語』起業でもっとも大切な、たった一つのこと - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2017/01/19
    鈍感力もそうだよね。恥をあまり感じない人は成功してる人が多い。
  • 『ヒットの崩壊』聴取から体験へという大変化 - HONZ

    ラジオ局のプログラムには音楽番組が欠かせない。「電リク」という言葉を最近は知らない人も増えたが、電話でリクエストを受け付ける番組が各局で当たり前のようにオンエアされていた時代があったし、ヒットチャートを紹介する番組はいまも健在だ。 僕自身もそういった音楽番組の制作に携わったことがある。あれはたぶん2000年前後くらいだったと思うが、ちょっとした異変を感じるようになった。電話オペレーターが全員女子大生アルバイトという番組を担当していたのだが、リスナーからのリクエスト曲を聞き取る際、彼女たちが曲名を知らないというケースが増えてきたのである。 リスナーからの電話を受けると、彼女たちはラジオネームや番組へのメッセージ、リクエスト曲のタイトルなどを聞き取ってシートに記入する。それがディレクターのもとに回ってくるのだが、そこにギョッとするような曲名が書かれているのである。 思い出すといまでも動揺を禁じ

    『ヒットの崩壊』聴取から体験へという大変化 - HONZ
    yuicuts
    yuicuts 2017/01/15
    音圧が高い曲が増えてきたのはDTMなどで自明でしょ