福岡市早良区の臨床心理士で医療に詳しい藤井悟子(さとこ)さん(62)が著書「延命治療について知っておきたいこと-こころに添う最期」を出版した。延命治療の内容や、終末期の医療について自分の希望を記す「事前指示書」の書き方に関するアドバイス、そのまま記入して使える「ひな型」も盛り込んだ。藤井さんは「命の終え方は最後の生き方。最期をどう迎えるかを自身や家族が考えるときに、この本が役に立てば」と話している。 藤井さんは、85歳だった母親の最期の医療をどうすればいいのか迷ったり、不安になったりした経験を踏まえ、2012年8月に冊子「やってくる死と自分らしさと 延命治療-いのちの終わり方を考える」を書き上げた。本紙記事などで無料提供を表明すると申し込みが相次ぎ、配布数は約800冊になった。 その反響ぶりに、延命治療に対する人々の関心の高さをあらためて認識。冊子を読んだ人から「事前指示書のひな型があれば