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ブックマーク / www.shinchosha.co.jp (21)

  • 『エレクトリック』 千葉雅也 | 新潮社

    縁あって、栃木県宇都宮市に今年の春まで約三年間住んでいた。埼玉から栃木に引っ越したばかりの時、一番驚かされたのは「雷」の近さだった。「雷都」という呼び名は、落雷の多さばかりを言っているのではないと思う。栃木の雷は、体をすり抜けるように距離が近い。アパートのベランダのすぐ目の前に雷が落ちた。部屋が真白くなった直後、目の前の道路が爆発したような音が鳴った。その時は当に死んだかと思った。栃木に暮らす前は、雷を遠くの街に落ちる小さな光の線としてしか認識したことがなかった。近年の異常気象ではないかとも思ったが、地元の古い家ほど庭に避雷針が立っていたことが印象深い。 「電球のような真空管は上部にかすかなオレンジの光が灯り、その周りに箱形や筒状のパーツが肩を寄せ合って、小さな都市を成している。真空管アンプは、ビル街に似ている。」 アンプの上に広がる世界は、『エレクトリック』の主人公・志賀達也が暮らす栃

    『エレクトリック』 千葉雅也 | 新潮社
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    yuiseki 2023/07/20
  • 『地の糧』 アンドレ・ジッド、今日出海/訳 | 新潮社

    文学作品にオマージュをささげた音楽画集『幻燈』を発売した大人気アーティスト・ヨルシカ。その大ファンであるけんごさんが、新潮文庫とのコラボレーション作品を解説します! 読書初心者へのおすすめは アップテンポな曲調のなかにある喪失感と文学性――ヨルシカの魅力はそこにあります。僕は大学生のときにヨルシカの「ただ君に晴れ」を耳にして衝撃を受けて以来、今では年に何度もライブツアーに足を運ぶほどのファンになりました。 今回のヨルシカと新潮文庫のコラボレーションは、ヨルシカファンで普段、をあまり読まない人、反対に、読書家でヨルシカの楽曲を聴いたことがない人、その両方におすすめしたいです。 まず読書初心者には、楽曲「左右盲」のモチーフになったオスカー・ワイルドの『幸福な王子』を。これは、王子の像が貧しい人たちのために自らを彩る宝石や金箔を分け与えてしまう、というお話。読みやすいけれども、深いメッセージを

    『地の糧』 アンドレ・ジッド、今日出海/訳 | 新潮社
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    yuiseki 2023/04/12
  • 「新潮45」休刊のお知らせ| News Headlines | 新潮社

    まとめとは? 日常的な身の回りの出来事から、世界を揺るがすニュースまで、が扱うテーマは森羅万象。四季折々の年間イベント、仕事、暮らし、遊び、生きること、死ぬこと……。さまざまなテーマに沿うの扉をご用意しました。扉を開くと読書の興味がどこにあるのか見えてきます。

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  • 「新潮45」2018年10月号特別企画について | News Headlines | 新潮社

    まとめとは? 日常的な身の回りの出来事から、世界を揺るがすニュースまで、が扱うテーマは森羅万象。四季折々の年間イベント、仕事、暮らし、遊び、生きること、死ぬこと……。さまざまなテーマに沿うの扉をご用意しました。扉を開くと読書の興味がどこにあるのか見えてきます。

    「新潮45」2018年10月号特別企画について | News Headlines | 新潮社
  • 「群像」8月号、 『美しい顔』に関する告知文掲載に関して | News Headlines | 新潮社

    日「群像」8月号が発売され、「群像」6月号に掲載された北条裕子氏『美しい顔』に関して、石井光太氏の著作『遺体 震災、津波の果てに』を参考にしながら、参考文献として未掲載だったとの説明、及びそれに対する謝罪がなされました。また、来であれば「群像」6月号に掲載されるべきだった参考文献一覧も、あわせて掲載されました。 ここに至るまでの経緯の概要をご説明いたします。現在も協議は続いているため、やり取りの詳細などは控えさせて頂くこと、ご了承ください。 5月7日発売の「群像」6月号で上記の問題が生じたことを認識した講談社から、5月14日にまずは石井光太氏へ、両作品を比較した類似箇所のリストの提示、それを元にした事情説明と謝罪がありました。また『遺体』の版元であり、石井氏の代理人である弊社には、5月29日に同様の事情説明と謝罪がありました。29日の協議で、代理人である弊社が講談社に要望した主な点は以

    「群像」8月号、 『美しい顔』に関する告知文掲載に関して | News Headlines | 新潮社
  • Amazonドラマ「チェイス」に関して | News Headlines | 新潮社

    Amazonプライム・ビデオにて、2017年12月22日より「チェイス」なるドラマが配信されています。そのドラマに関して多くの皆様から、弊社より刊行している清水潔氏の著作『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』が原作なのではないか、との問い合わせを頂いておりますが、弊社および清水氏はドラマ「チェイス」の制作について何ら関知いたしておりません。 なお『殺人犯はそこにいる』の映像化につきましては、書籍発売後から数多くのお話を頂戴しておりますが、事件の被害者であるご遺族の感情に配慮し、弊社および清水氏は慎重を期して検討を進めております。 2017年12月28日 新潮社

    Amazonドラマ「チェイス」に関して | News Headlines | 新潮社
  • 新潮文庫nex | 新潮社

    芥川龍之介/著、泉鏡花/著、江戸川乱歩/著、小栗虫太郎/著、折口信夫/著、坂口安吾/著、太宰治/著、谷崎潤一郎/著、夏目漱石/著、夢野久作/著 737円

    新潮文庫nex | 新潮社
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    yuiseki 2014/06/25
  • 梅田望夫、平野啓一郎 『ウェブ人間論』|新潮社

    『ウェブ人間論』には時代の変わり目に対して深く広い考察が示唆されている。多くの人が現代が変化に富んだ激動の時代を生きていると実感している。しかし、その実態や度合となるとあまりにも漠然としていて途方に暮れてしまう。梅田氏と平野氏の長いマラソンのような対話は全く異なるジャンルでありながら、それに対してもつれた糸を解きほぐすような地味で根気を必要とする意義深い作業のように思えた。 シリコンバレーに存住し、インターネットの世界の変遷を十年以上に亘って現場で体感している梅田氏は当の大変化はこれから始まると色々な形で発信している。平野氏はヨーロッパに脈々と流れる哲学と思想、文学の可能性を信じ、意欲的な作品をデビュー以来、発表し続けている。 “文明の衝突”ではないが、その会話からどんな接点が表われ、どんな方向へ議論が進んで行くのか、期待を持ちながら読み始めた。お二人は決して妥協をすることなく、また特定

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    yuiseki 2012/10/13
  • アンソニー・ドーア、岩本正恵/訳 『メモリー・ウォール』 | 新潮社

    まとめとは? 日常的な身の回りの出来事から、世界を揺るがすニュースまで、が扱うテーマは森羅万象。四季折々の年間イベント、仕事、暮らし、遊び、生きること、死ぬこと……。さまざまなテーマに沿うの扉をご用意しました。扉を開くと読書の興味がどこにあるのか見えてきます。 【生誕110年】白洲正子“ほんもの”の暮らし 〈とんぼの〉は、1983年の創刊。 美術、工芸、建築、写真、文学、歴史、旅、暮らしをテーマにしたビジュアルブック・シリーズです。

    アンソニー・ドーア、岩本正恵/訳 『メモリー・ウォール』 | 新潮社
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    yuiseki 2011/10/28
  • 第23回三島由紀夫賞 受賞者自身による【略歴】- 東浩紀|新潮|新潮社

    第23回三島由紀夫賞 受賞者自身による【略歴】 東浩紀 一九七一年東京に生まれる。成績がよかったので筑波大学附属駒場に通う。また成績がよかったので東大文Iに進学する。このままでは法学部に行くことになるぞ、という時期になりようやく真剣に将来について悩みはじめる。二〇歳の秋、法政大学で教鞭を執っていた柄谷行人のもとに人生相談に行くが、阪神の話しかされず、一念発起して書いた文章が人生最初の評論。それが意外なことに『批評空間』に掲載されることになり、舞い上がって悩むのを止める。快調に大学院に行き博士号を獲得。博論と同じ文章を出版して一九九八年にデビュー。同年直前に結婚もしており順風満帆に思えたが、人生について考えてこなかったツケがついに回り、遅れたアイデンティティ危機に陥る。そもそもおれ、思想とか評論とか好きじゃなかったんじゃね?的な気分になり批評空間派を離脱。流浪のサブカル漫遊の旅に出る。二

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    yuiseki 2010/06/28
  • 新潮社 フォーサイト 2007年10月号 アップルに真っ向勝負を挑む台湾の女傑「王雪紅」

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    yuiseki 2010/05/28
  • 三島由紀夫賞 | 新潮社

    記念品及び副賞百万円 賞は下記の規定により、文学の前途を拓く新鋭の作品一篇に授賞する。 一、選考の対象は、小説、評論、詩歌、戯曲とする。 一、第三十七回は、令和五年四月一日より令和六年三月三十一日までに発表された作品を選考の対象とする。 一、選考委員/川上未映子、高橋源一郎、多和田葉子、中村文則、松家仁之 一、選考委員の任期は四年とする。 一般財団法人 新潮文芸振興会

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    yuiseki 2010/05/21
  • 『クォンタム・ファミリーズ』 東浩紀 | 新潮社

    『クォンタム・ファミリーズ』(以下『QF』と略記)は、量子(クォンタム)コンピュータのネットワークによって相互干渉する並行世界を舞台に、出会うはずのない「家族」が時空を超えてリンクされる歴史改変SFである。グレッグ・イーガンやP・K・ディック、瀬名秀明や麻枝准らの先行作品と、ジャック・デリダの脱構築哲学を同時に視野に収めながら、作者自身とその家族を投影した作中人物(東浩紀は作家のほしおさなえと結婚し、娘がひとりいる)が離合集散する、思弁的でプライベートな色合いの濃い小説になっている。 作中で示唆されているように、『QF』は村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』に宛てた、二一世紀からの返信でもある。春樹作品はディック(世界の終り)とレイモンド・チャンドラー(ハードボイルド・ワンダーランド)のハイブリッド小説だが、書の中にチャンドラーの占める席はない。その空隙を埋めるのは、一

    『クォンタム・ファミリーズ』 東浩紀 | 新潮社
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    yuiseki 2010/01/17
  • 『渋滞学』 西成活裕 | 新潮社

    水と人のちがい/非ニュートン粒子なるもの/おもちゃモデルの重要性/ASEPは優れたモデル/ASEPで遊んでみよう/水が氷になる時/待ち時間の計算方法/待ち行列の理論と渋滞学のちがい/セルオートマトン法 ETCの課題/わけのわからない渋滞/サグとは気づかない坂道/研究の切り札となる基図/車間距離40m以下で渋滞は発生する/渋滞の直前に起きていること/映画「スピード」でのメタ安定/自然渋滞の他の原因/混んでいるけど60㎞で走れる/2車線道路はどっちが得か/ゆっくり走れば青信号/ラウンドアバウトの長所短所 渋滞学講義I 「車のセルオートマトンモデル」 明石歩道橋事故/密着状態ではニュートン粒子になる/群集には3種類ある/火事と煙/どこへ逃げようとするのか?/競うから逃げられない/建築基準法で決められていること/2方向避難の原則/パーソナルスペースと斥力圏/情報処理空間と引力圏/群集の動きもモデ

    『渋滞学』 西成活裕 | 新潮社
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    yuiseki 2010/01/09
  • 目からうろこが何枚も落ちたオープンソースの“人間的本質” - シリコンバレーからの手紙

    もうかれこれ十年近くにわたり、オープンソースというネット上の摩訶不思議な現象について、欄で取り上げてきた。オープンソースは人間の質を考えるきわめて重要な素材だと思うから、連載の大きなテーマとして考え続けてきた。その思考に小さなブレークスルーがあったので、ご報告しておく。 オープンソースとは、ソフトウェアのソースコード(人が記述したプログラムそのもの)をネット上に無償公開し、世界中の不特定多数の開発者が自由に参加できる環境を用意し、そのソフトウェアをさらに開発していく方式のことだ。リーナス・トーバルズが創始したリナックスが有名なように、ほとんどのオープンソース・プロジェクトは欧米から生まれている。 しかし日人でたった一人だけ、世界中の人々が使うソフトウェアをオープンソース方式で開発したリーダーがいる。島根県松江市在住のまつもとゆきひろ(名・松行弘、一九六五年生まれ)である。彼が

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    yuiseki 2008/03/14
  • web kikaku

    情報量が仕事量を規定する。 好むと好まざるとにかかわらず、私たちはそういう時代を生きている。ネットの「あちら側」には日々信じられないほどの分量の情報が生成される。それらがリアルタイムで整理され、その蓄積が爆発的に増加し続ける時代なのだ。そして二十四時間三百六十五日いつでもどこからでも「あちら側」につながって、いくらでも仕事ができる環境が「こちら側」に用意されてしまった。十年前に比べて私たちは遥かに長い時間働くようになった。見ないですますことなどできない「自分を取り巻く情報量」が増え、その処理に追われるうちに、どんどん時間が過ぎていってしまうからだ。 企業内の情報でも同じことが起きている。私と同世代の企業人といえば、まさに働き盛りの年代に差し掛かっている。少し大きな仕事を任されているなら、もう日国内だけで完結する仕事のほうが少ない。グローバルな拠点を統率しながら仕事をすると、寝ている間

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    yuiseki 2008/01/20
  • シリコンバレーからの手紙 - 科学者に衝撃を与えた「ロマンティックでない」グーグル

    私の場合、九時間以上の国際線フライトに年に二十回くらい乗る。その機内での時間の使い方に、最近、私なりの小さなブレークスルーが生まれた。ふとしたことがきっかけで発見したのだが、機内は、講演を聞くのにじつに適した場所なのである。座席はあたかも講演会場のように窮屈だし、適度に暗い。途中で離席する自由がないからこそ逆にゆっくり話が聞ける。集中しても読書映画鑑賞と違い目が疲れない。気がつくと一時間半とか二時間が経過し、退屈な機内の残り時間がどんどん減っていくのは快感でもある。 この発見以来、「小林秀雄講演」全六巻、「司馬遼太郎が語る」全八集、「三島由紀夫 学生との対話」(いずれも新潮社)を買って「iPod」に収め、ここ数回の日米往復ですべて聞いてしまった。日出張を控え、さて次は何を聞こうかと思い、脳科学者・茂木健一郎がそのブログ「クオリア日記」に講演や対談の音声ファイルをこまめにアップしている

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    yuiseki 2007/04/21
  • スピードとパワーの源泉「情報共有」という組織原理 : シリコンバレーからの手紙 106

    情報を共有することによって生まれるスピードとパワーについて、私たちはもっと真剣に考える必要がある。そう強く思うようになったのは、私が(株)はてなに参画し、インターネットを駆使する若い世代の全く新しい仕事の仕方を経験してからだ。むろん従来型大組織だってインターネットを活用している。莫大なコストをかけたグループウェアが社内システムとして動き、誰もが電子メールを利用する。では最大の違いは何か。 私が、はてな仕事を始めてまず不思議に思ったのは、彼等が社内で電子メールをあまり使わないことだった。その代わり社員全員が、ビジョンや戦略の議論、新サービスのアイデアから、日常の相談事や業務報告に至るまで、ほぼすべての情報を、社内の誰もが読めるブログに書き込む形で公開し、瞬時に社員全員で共有するのである。特定の誰かに指示を仰ぐための質問、それに対する回答、普通なら直属の上司にまず報告すべき内容、すべていき

  • 梅田望夫、平野啓一郎 『ウェブ人間論』|新潮社

    梅田望夫/著 平野啓一郎/著 「ウェブ進化」によって、人間はどう変わるのか? 異分野の二人が徹底討論! 日におけるインターネット元年から十年。今、ウェブ2.0という新たな局面を迎え、当の大変化が始まろうとしている。「ウェブ進化」によって、世の中はどう変わりつつあるのか、そして人間そのものはどう変容していくのか──。ビジネスとテクノロジーの世界に住む梅田望夫と、文学の世界に生きる平野啓一郎が、その変化の質と未来を徹底的に話し合った、熱く刺激的なウェブ論。

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    yuiseki 2006/11/23
  • 女による女のための R-18文学賞

    NEWS お待たせしました。 第24回女による女のためのR-18文学賞、応募受付をスタートいたします。 応募要項をよくお読みの上、応募フォームからお送りくださいませ。 たくさんのご応募、心よりお待ちしております。 (2024年8月1日「R-18文学賞」事務局) 受賞者の活躍 第18回大賞受賞 月吹文香

    女による女のための R-18文学賞
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    yuiseki 2005/12/28