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ブックマーク / www.isas.jaxa.jp (48)

  • 技術者よ、設計しよう、仕様書を書こう | 宇宙科学研究所

    私は、昨年度、工業標準化事業に対する貢献により経済産業大臣から表彰を受けました。編集委員会から私に与えられたテーマは、それについて解説せよというものです。しかし、その技術的な内容については既にニュースの2004年6月号において「宇宙開発における標準化と情報化」という題名で執筆しています。そこで、今回は、私が標準規格などの文書の作成に力を入れている理由についてお話ししたいと思います。なぜならば、その理由をお話しすることは、「人工衛星のような複雑なシステムをいかに効率的に開発するか」という私のシステム工学的な研究の成果を解説することになるからです。 人工衛星のような複雑なシステムの開発は、必然的に大人数のチームで行うことになるのですが、効率的に開発を行うための一つの原則は、「チーム構成員の誰もが何かしら具体的な作業を担当し、その作業結果を文書などにまとめ、プロジェクトの中で機能させること」だ

    技術者よ、設計しよう、仕様書を書こう | 宇宙科学研究所
  • 月の地下に巨大な空洞を確認 | 宇宙科学研究所

    図1:月周回衛星SELENE(かぐや)による観測の様子(想像図)。「かぐや」に搭載された月レーダサウンダーによって、月の地下構造を調べることができる。 (c) JAXA/SELENE/Crescent/Akihiro Ikeshita for Kaguya image 概要 国際共同研究チームは、日の月周回衛星「かぐや」に搭載された電波レーダ、月レーダサウンダーで取得したデータを解析し、月の火山地域の地下、数10m〜数100mの深さに、複数の空洞の存在を確認しました。確認された地下空洞の一つは、「かぐや」が発見した縦孔を東端として、西に数10km伸びた巨大なものです。地下空洞の存在を確実にした今回の成果は、科学的にも将来の月探査においても重要なものです。溶岩チューブのような地下空洞内部は、月の起源と進化の様々な課題を解決出来る場所であり、また月における基地建設として最適の場所だからです。

    月の地下に巨大な空洞を確認 | 宇宙科学研究所
  • ISAS | 第5回:航法誘導制御 / 再び宇宙大航海へ臨む「はやぶさ2」

    「はやぶさ2」でも「はやぶさ」と同様、小惑星到達後に接近、近傍観測、タッチダウン、小惑星表面物質の採取を予定しています。今回は初号機での経験と、滞在時間が初号機の3ヶ月に比べて1.5年と長いことから、小惑星近傍での航法誘導制御も余裕を持って対応したいところですが、以下のような課題が少なからず存在します。 ●目標とする小惑星1999JU3の情報は地上からの観測によってある程度推定可能だが、その3次元形状、姿勢運動のスピン軸・スピン周期、表面反射率、重力に関する不確定性は高く、イトカワの場合とは異なる戦略を強いられる可能性がある。 ●新たに衝突装置(SCI)と呼ばれる機器で小惑星表面にクレータをつくるという運用が追加され(第4回「衝突装置」参照)、小惑星表面近くでの衝突装置放出→爆発→衝突までの間に、衝突体が破壊される際の破片、および衝突の際に発生する小惑星自体の破片や小片から探査機を守るため

  • システム工学は焼き鳥の串 | 日本の宇宙開発の歴史 | ISAS

    宇宙科学研究部の前身である宇宙科学研究所の主要な活動の一つは、ロケットの設計開発だった。「ロケットの研究に必要な学問分野は何ですか」とよく聞かれるが、あまり簡単に答えることはできない。まずロケットは燃料を燃やして、それをお尻の方から噴出して推力を得る。この推進の研究を行うには、燃焼理論が必要である。燃えたガスの流れを研究するために流体力学も要る。燃やすとその熱に耐える物質の化学について研究する。 第2に、燃料を入れておくケースや段間の切り離し機構についての研究のために、材料力学や構造力学が要る。飛んでいる最中に空気の力や突風などの影響でロケット自体が曲げられたり、その運動が変化したりする効果を知らないから、空力弾性学の知識も要求される。 第3に、飛んでいるロケットを電波で追跡したり、ロケットから送ってくるデータに関する複雑な電波信号を受信したりするのに、電子通信工学、電子工学の研究を積ま

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    yuiseki 2014/01/15
  • ISAS | 記念誌「内之浦宇宙空間観測所の50年」 / 特集

    記念誌「内之浦宇宙空間観測所の50年」 内之浦宇宙空間観測所は、1962年に東京大学鹿児島宇宙空間観測所として開設されました。 以来、日初の人工衛星「おおすみ」、ハレー彗星探査機「さきがけ」「すいせい」、小惑星探査機「はやぶさ」をはじめ、400機近い観測ロケット、科学衛星・探査機の打上げを行い、日の宇宙空間観測の中枢を担ってきました。 2012年、開設50周年を迎えたのを記念し、『内之浦宇宙空間観測所の50年』を作成いたしました。このページでは、PDF版がダウンロードできます。 発行:2012年11月11日 編集:「内之浦宇宙空間観測所の50年」記念誌編集委員会

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    yuiseki 2013/02/27
  • ISAS | 多様化するミッションに向けた蓄電技術 / 宇宙科学の最前線

    今後の展開 地球から離れた場所で電気を必要とする宇宙機は,いろいろな電池を工夫して使用しながら歴史を刻んできました。当面は,リチウムイオン二次電池をいかに使いこなすかが,宇宙用電源技術としては大切な研究になると考えます。また,燃料電池技術を習熟させ,さらには宇宙機の大型化に対しては,水の電気分解装置と組み合わせた再生型燃料電池が適用される時期がくることと思います。 それでは,電池以外の蓄電システムはないのか。これも重要なテーマです。その一例が電気二重層キャパシタです。電極表面の電気二重層領域に電気を蓄える装置で,電池に比べると急速充電や急速放電が可能なほか,二次電池の10倍から100倍以上の充放電回数に耐え得ると考えられています。これが将来の宇宙機を支える技術として成熟するかどうか,現在研究を開始しています。 ほかの技術同様,宇宙機に搭載する蓄電システムも万能というものはありません。時代と

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    yuiseki 2012/06/21
  • 大学入試|総合研究大学院大学 物理科学研究科 宇宙科学専攻

    総研大宇宙科学専攻では、専攻への進学を考えている学生向けに、宇宙科学についての研究紹介を行う連続講義を行います。 講義は、宇宙科学専攻の教員であり、JAXA宇宙科学研究所で宇宙科学の最先端を切り開いている研究者によって行われます。それぞれの専門分野について、基礎的な事柄から最先端のトピックまでをわかりやすくお話しする予定です。 また、講義には総研大などに所属し、宇宙科学研究所で現在研究を行っている学生も多数出席する予定です。講義終了後は、学生生活などについて自由に質問することが出来ます。 開催日程 日時: 2012年6月7日(木)~6月9日(土) 会場: JAXA宇宙科学研究所(相模原キャンパス)館1階入札・会議室 時間割

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    yuiseki 2012/05/30
  • 2012年5月21日金環日食~「ひので」衛星から見た日食を即時公開~

    [2012年5月21日掲載] 「ひので」がとらえた日 X線望遠鏡による日ムービー どちらもMPEG1 8000kbps, 画像サイズ 1024x1024 ファイルサイズが6MB程度あります。アクセスが集中しますとレスポンスが遅くなりますので、ご注意下さい。 ムービー: 白黒画像 ムービー: オレンジ色着色 X線望遠鏡による日画像 左はカラー(着色)画像、右は白黒画像。 クリックすると拡大画像を表示します。 部分日開始から2分後 (日時間 6時35 分) 最大 (日時間 6時 41分) 部分日終了の2分前 (日時間 6時 48分) ここにあるものがオリジナルサイズです。これ以上の高解像度のものはありません。 X線望遠鏡による全面画像(bmp連番画像ファイル) bmp画像の連番ファイルを zip で圧縮したものです。画像はサイズが1024x1024で約73枚あります。 受信の

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    yuiseki 2012/05/21
  • ISAS | 第2回:イプシロンが目指すもの / イプシロンロケットが拓く新しい世界

    我が国の固体ロケットは50年余りにわたって独自技術として進化し続けてきましたが、2006年にM-Ⅴロケットが運用終了してから、衛星打上げという表舞台から遠ざかっています。しかし、我が国独自に蓄積されてきた固体ロケットシステム技術を維持することが必要不可欠であるという国家方針のもと、これまでの固体ロケットの伝統を受け継ぎ、活発化してきた小型衛星計画に対応することを目的として、イプシロンロケットの開発を着々と進めています。 イプシロンロケット開発での我々の狙いは、シンプルな固体ロケットとコンパクトな射場の組み合わせで宇宙開発の未来を拓こうというものです。その中でも、打上げ前の準備作業が少ないため射場における運用性が良いという固体ロケットの強みに着目し、この強みを最大限に活用して世界一の運用性を目指すことをイプシロンロケットの目標にしています。具体的には、第1段ロケットを発射台に立ててから打上げ

  • ISAS | 第1回:飛び出せイプシロン / イプシロンロケットが拓く新しい世界

    我が国における宇宙開発は、糸川英夫博士らの手によるペンシルロケットの水平発射実験に始まったとされますが、それに先立って示された博士のロケット輸送機の研究提案にこそ原点があるといえます。このころすでに英国ではジェット旅客機「コメット」が就航しており、「いまさらジェット輸送機の研究をしても追い付き追い越すまでにはなかなかなるまい。それなら後塵を拝するよりも、いっそのこと欧米に一歩先んじた研究に取り掛かろう」という見事な発想の転換です。これこそが糸川精神であり、常に世界一を目指す我々のエネルギーの源流をなすものです。 日の固体ロケット開発は以来、一貫して国産技術として着実な発展を積み重ね、ラムダロケットによる我が国初の人工衛星「おおすみ」の打上げを皮切りに、M-3S-II型ロケットによる我が国初の太陽系探査ミッションである「さきがけ」と「すいせい」、さらに「ひてん」の実現、そしてM-Vロケット

  • ISAS | イプシロンロケットが拓く新しい世界 / ISASコラム

    イプシロンロケットは高性能と低コストの両立を目指す新時代の固体ロケットです。2013年度の初号機打上げを目指し、「未来を拓くロケット開発」をスローガンに革新技術の開拓を進めています。 (ISASニュース 2012年1月 No.370 ~ 2013年3月 No.384 掲載)

  • ISAS | 突如出現した未知の赤外線天体: 赤色巨星からの突発的質量放出の瞬間か? / トピックス

    数多くの天体のデータを一度に解析する研究では、時として、思いもよらなかった発見をすることがあります。JAXA宇宙科学研究所の研究者が、通常では説明出来ない不思議な性質を持つ赤外線天体を発見しました。この天体は、もしかすると今からおよそ50億年後に、我々の太陽に起きるかもしれない突発的なガスやちりの噴出現象かもしれません。この結果は、5月20日発行予定のアメリカの天体物理学専門誌 The Astrophysical Journalに掲載されます。 JAXAトップヤングフェローのポシャック・ガンディー研究員、宇宙物理学研究系の山村一誠准教授、瀧田怜研究員からなる研究グループは、NASAの赤外線天文衛星 WISE(註1)によって観測された2億6千万個の天体のデータを、地上から観測された 2MASS と呼ばれる4.7億個の天体リストと見比べていて、一つの奇妙な天体を見つけました。WISE J180

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    yuiseki 2012/04/28
  • IKAROS-blog » 今日の IKAROS(4/17) - Daily Report - Apr 17, 2012

    04/1721:36:10: 今日の IKAROS(4/17) - Daily Report - Apr 17, 2012 (...うすださんから呼ばれたような気がする...) 「よんだーっ!!僕のことよんだーっ!!僕はいたって元気っ!!ぽぽぽぽーんっ!!」 と、イカロス君がつぶやいてくれることを期待して、日もIKAROSの運用を行いました。 しかしながら、IKAROSはまだ冬眠モードにあるようです。次回の運用は5/8(火)の 予定です。 いきなりイカロス君に個人的に希望するつぶやきから書いてしまいましたが、Blogを 見ていてくださる皆様。 こんにちわ。IKAROSチームのKYです。 IKAROSは、応援してくださっている皆様や、JAXA内外の関係者の皆様のご助力を 頂きまして、平成24年3月までに後期運用(平成23年1月~平成24年3月)で予定していた ミッションを無事達成することが

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    yuiseki 2012/04/19
  • ISAS | 「超広角コンプトンカメラ」による放射性物質の可視化に向けた実証試験について / トピックス

    宇宙航空研究開発機構 日原子力研究開発機構 東京電力株式会社 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、次期X線天文衛星ASTRO-Hに搭載予定のガンマ線観測センサの技術を応用し、ガンマ線を放出する放射性物質の分布を可視化する新しい装置「超広角コンプトンカメラ」を試作しました。この装置は、広い視野(ほぼ180度)と核種に固有なガンマ線を識別する能力を生かして、敷地や家屋に広く分布したセシウム137(Cs-137)やセシウム134(Cs-134)について画像化できることから、サーベイメーター等を用いた人力による従来の調査では困難であった、屋根などの高所に集積する放射性物質も画像化することが期待されます。(資料1 pdfファイル) 年2月11日、JAXAと日原子力研究開発機構(JAEA)並びに東京電力株式会社は、計画的避難区域に指定されている福島県飯館村草野地区において「超広角コンプトンカメラ

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    yuiseki 2012/03/29
    次期X線天文衛星ASTRO-Hに搭載予定のガンマ線観測センサの技術を応用し、ガンマ線を放出する放射性物質の分布を可視化する新しい装置「超広角コンプトンカメラ」を試作
  • ISAS|宇宙科学研究本部

    宇宙科学研究所(ISAS)のウェブサイト。最新情報、ギャラリー、連載記事、イベント情報、活動内容など。研究者向けの情報も。

    ISAS|宇宙科学研究本部
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    yuiseki 2012/03/24
  • ISAS | 宇宙技術が生んだ高信頼民生半導体部品の開発 / トピックス

    宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究部(宇宙研)は、三菱重工業(株)名古屋誘導推進システム製作所(三菱重工)、沖電気工業(株)(沖電気)と共同で、LSIの高速化・低消費電力化が期待されている最先端の民生SOI(Silicon On Insulator)プロセスを用いて、近年の民生半導体デバイスでも強く危惧されている宇宙から降り注ぐ中性子線によるソフトエラー(放射線によるビット反転エラー)の発生確率が極めて低い民生用128Kbit-SRAM(Static Random Access Memory)の開発に世界で初めて成功しました。 宇宙用半導体デバイスにおいては、宇宙放射線によるソフトエラーが深刻な問題であることが知られていましたが、微細化の進む民生半導体デバイスにおいても、近年、部品内部の不純物材料から発生する放射線問題に加えて、地上に降り注ぐ中性子線の問題が顕在化して、航空機だけでなくハイ

  • ISAS | 内之浦宇宙空間観測所 特別公開 / イベント

    【日にち】2011年10月30日(日) 【時 間】9時30分~16時 【場 所】内之浦宇宙空間観測所 (鹿児島県肝属郡肝付町南方1791-13) ミューロケット発射装置(ランチャー)駆動実演、34mパラボラアンテナ駆動実演 そのほか、ミューロケット整備塔、発射管制室や観測ロケット発射ドームなど普段は見られない施設内をお見せします。 なんと今年は小型ロケットランチャの駆動体験もできます。 皆様のご来場をお待ちしております。 チラシ(PDFファイル)のダウンロード >>

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    yuiseki 2011/10/26
  • ISAS | 宇宙用半導体集積回路の開発-宇宙・民生共使用戦略 / 宇宙科学の最前線

    現在軌道上で活躍している科学衛星はエレクトロニクスの塊といってよいほど、半導体高集積回路(LSI)の果たす役割がとても大きくなっています。ところが、高機能な宇宙用LSIのほとんどは海外から輸入しているのが現状です。我が国で1年に1機程度を打ち上げる科学衛星に必要なLSIの数は、パソコン用に必要な数と比べておよそ6桁も少ないことから、日では宇宙用LSIを独自に開発・製造する体制を維持することはとても困難だからです。一方、高機能な民生用LSIは宇宙環境の厳しい放射線に対する耐性に不安があります。それをそのまま衛星に搭載することは運を天に任せて宇宙科学を進めるようなもので、高い信頼性が要求される高度なミッションでは適切ではありません。では、第3の戦略はないものでしょうか? 私たちは、宇宙用と民生用の共使用にその答えがあると考えました。宇宙用LSIの開発で最も厳しい課題は放射線耐性です。近年、民

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    yuiseki 2011/09/16
  • ISAS | 第77回:さあ、次の航海へ出発しよう / 宇宙・夢・人

    さわだ・ひろたか。1976年、長野県生まれ。博士(工学)。東京工業大学大学院理工学研究科機械宇宙システム専攻博士課程修了。2004年、JAXA総合技術研究部誘導・制御システムグループ。2007年より現職。専門は宇宙ロボティクス、宇宙機システム/ダイナミクス/制御。

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    yuiseki 2011/09/16
  • ISAS | 大気球実験BS11-02 終了 / トピックス

    2011年6月1日(水)1時23分に、超小型タンデム気球の飛翔性能試験を目的としたBS11-02実験として、2011年度第一次気球実験の初号機を連携協力拠点 大樹航空宇宙実験場より放球しました。 実験は、昼夜で高度を変えながら長時間の飛翔を実現する、スーパープレッシャー気球とゼロプレッシャー気球からなるタンデム気球システムの原理実証を行うと共に、システム構築に必要な基礎データとして、低温の飛翔環境におけるスーパープレッシャー気球の耐圧性能評価および温度変化量の収集を目的としたものでした。 ゴム気球2機と満膨張体積10m3 のスーパープレッシャー気球1機から構成されるタンデム気球システムは、順調に上昇し、気球が高度18kmに達した時点で予定どおりスーパープレッシャー気球が満膨張状態となりました。 この時点で内外圧力差の上昇を確認しましたが、圧力差が設計耐圧性能値に達しなかったため、十分な耐

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    yuiseki 2011/09/15