【カイロ=新居益】ムバラク大統領の辞任要求デモが続くエジプトで、インターネット検索大手グーグル社の中東・北アフリカ地域幹部ワエル・ゴニム氏(30)が、デモの新しい「顔」として注目されている。 カイロのタハリール広場では8日、デモ参加者が数十万人規模に達したが、息切れしつつあるかに見えたデモが再び膨れ上がったのもゴニム氏のテレビインタビューがきっかけだった。 ゴニム氏は1月25日に始まったデモをネット上で呼びかけた一人。27日に当局に拘束され、2月7日に釈放された。釈放直後、エジプトの民間テレビ局の人気報道番組に出演し、約15分間のインタビューに応じた。 ゴニム氏は、デモについて「インターネット世代の若者による革命だ」と言い切り、デモで犠牲になった若者の写真が映し出されると、「息子を失った父や母一人ひとりに言いたい。とても残念だ。しかし、これは我々ではなく、権力にいる者の責任だ」と話し、机に