AI(人工知能)はもう夢の世界ではなく、生活に役立つサービスとして社会に実装されつつある。では、AIにより私たちの生活はどう変わり、社会としてどういう選択をしていけばよいか。ドワンゴやトランスコスモス、グリーなど多くのIT企業の取締役を務め、慶應義塾大学大学院 特別招聘教授も務める夏野剛氏が、AIや人工意識の研究開発を進めるアラヤの金井良太氏に迫った。 人間はなぜ「試行錯誤」するのか アラヤは認知神経科学を専門とする金井良太氏が立ち上げたAIのスタートアップ企業だ。金井氏は「脳からなぜ人の意識が生まれてくるのかを理解したかった」と起業の思いを述べる。そして、アラヤのミッションは、「神経科学・統計学・機械学習・画像認識・情報科学を駆使し、さまざまな産業分野の課題を解決する新しいテクノロジーの創出」にある。そして、その先には、AIの先をいく「人工意識」の実現がある。 金井氏はAI研究の「現在」