世界の料理と、家族と仲間と、子育てとちょっぴり恋愛と(各国レシピ、オリジナルWebマンガ、小説、エッセイ) 結局、僕らは、見つけた椅子を赤ちゃん休憩室の外の廊下の壁沿いに並べてロンにミルクをあげました。 ベンは相当頭にきたみたいで、しばらくむくれていました。 「ロンが可哀想だよ!カーテンの向こうのとこはクラシック音楽までかかってたのに!」 「仕方ないだろ?」僕は言い返しました。 「女性はああいうプライベートなスペースが必要なんだよ。僕らみたいにこうして外に出ておっぱい出すわけ、いかないんだからさ…」 するとベンは、またまた怪訝な顔になり、「なんで?」と聞きました。 「なんでって…。恥ずかしいからだろう?」 「…???」 「いや、なにがわかんないの?」 「冬一郎ちゃん」 ベンがとてもまじめに言いました。 「俺、フェミニストとして言うけど」 「君フェミニストなんだ」 「母乳育児は、自然でとても