東芝は2014年5月22日、都内で開催した経営方針説明会において、メガネ型の「ウェアラブル・ディスプレイ」の試作機を公開した。こめかみ付近から、メガネのレンズ部分に映像を投映する仕組み。東芝が液晶テレビやPC向けに開発した「グラスレス3D」技術を応用している。 自ら装着して“お披露目”した田中久雄社長(写真1)は、「(レンズに投映した)図面と実際のモノを比較したり、手順書を見ながら実際に作業したりといった用途に使える」と説明した。作業者が両手を自由に使えるため、社会インフラ設備の保守作業などを円滑化できるという。 実用化の時期は未定だが、「B2CではなくB2B、特に社会インフラのメンテナンス用途などに特定して展開したい」と田中社長は述べた。 ウェアラブル・ディスプレイは、東芝が進める「ニュー・コンセプト・イノベーション」の実例だ。全く新しい技術をゼロから生み出すよりむしろ、既に東芝が持って