この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 6日目の記事です。(5日目:素数のスモールギャップについての研究がさらに進んでいたらしい ) 数学者の言う事は何かと訳のわからんものだ.というのもまず単語の意味が分からない.Wikipediaの適当な数学のページを見ても「超関数」だとか「2階線形偏微分方程式」だとか「グロタンディーク宇宙」とかおよそ大学数学に触れなかった人間は生まれて初めて聞くであろう言葉が続々と現れる.「暗記物が苦手だから数学が好き」という人がよくいるが,一方でこんな見るからに難しい単語の意味は憶えていたりする.暗記物が苦手と言うよりかは興味の問題であろう. この手の数学用語の中で,私が一番好きな単語が「ほとんどいたるところ」である.似た系統の専門用語として「ほとんど確実に」とか「ほとんどすべての」がある.つまり数学者は「ほとんど」という語を特別な意味で使っ