「言葉では言い表せないです。実際、ユヅルがリンクから出てきたときもそう言ったんです。『言葉は何も思いつかない』と。本当にすごく偉大で魔法にかかったような瞬間だったと思います。みんながスケートにおける特別な瞬間を目撃したと思っていますし、一生忘れられない出来事だと思います」 羽生結弦(ANA)のコーチであるブライアン・オーサーは、愛弟子の演技について感想を求められるとそう答えた。 28日に行われたフィギュアスケートのNHK杯男子フリースケーティング(FS)で、羽生が再び金字塔を打ち立てた。前日のショートプログラム(SP)では世界歴代最高得点を更新する106.33点をマーク。FSでもいまだかつて誰も成し遂げていない200点超えの期待が高まる中、20歳の五輪王者は見る者の想像をはるかに上回る結果を残した。 冒頭の4回転サルコウはGOE(出来栄え点)で2.86点が付くきれいなジャンプで成功。続く4