学ばなければではなく、学びたい、知りたいから学ぶ。自身の体験や問題意識に基づいた理由があると、学びはもっと豊かになる。学び直す道を選んださまざまな職業人に、学びのスタイルと「私的」な理由を伺います。 國學院大學経済学部の助教として組織の人材育成、マネジメントを研究する辻和洋さん。全学部の教員を対象に学生が選ぶ「ベストティーチング賞」を2度受賞するなど、指導に定評があり、NPO法人「Tansa」でジャーナリストの育成事業にも携っています。 もともとは新聞記者という異色の経歴を持ち、全国を揺るがす大きなスクープの実績も。そのまま志高く報道の道を歩むはずだった辻さんが5年で記者を辞め、再び学びの道に足を踏み入れたのは、報道の現場でぶつかったある課題がきっかけでした。 記者がやりがいをもって働くには——もともと新聞記者だった辻さんが大学院で学び直したきっかけは? 新卒で読売新聞社に入り、事件記者と