『ビフォア・ミッドナイト』タイムアウトレビュー リチャード・リンクレイター監督の恋愛映画『恋人までの距離(ディスタンス)』、『ビフォア・サンセット』の続編で、イーサン・ホークとジュリー・デルピーが、ジェシーとセリーヌ役で3度目の共演をする。今回だけは、2人の恋はくっついたり離れたりの繰り返しではない。あのアメリカ人作家とフランス人環境保護主義者は、10年近く前のパリでの再会以来、ずっと一緒にいたのだ。子ども儲け(見てのお楽しみにこの話には触れないでおく)、陽気な初老の作家(これを演じるのは伝説の映像作家、ウォルター・レサリーだから驚き)のギリシャのゲストハウスで、休暇を過ごすところから話は展開する。 前作では、数年を経て再会を果たした2人のときめき溢れる会話が主体であったが、本作のストーリーのように9年も共に暮らし、幸せにしろ不満が募っているにしろ、何をそんなにひっきりなしに喋ることがあ